研究課題/領域番号 |
19K17753
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
加藤 憲 昭和大学, 医学部, 助教 (20644305)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | CKD-MBD / 間葉系幹細胞 / リン / 二次性副甲状腺機能亢進症 / 骨芽細胞 / 慢性腎不全 / 骨代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
末期腎不全患者ではカルシウム、リンを含めたミネラル排泄障害およびそれに伴う二次性副甲状腺機能亢進症によって骨代謝障害、血管石灰化といった病態を生じる。腎不全モデル動物における骨形態変化に関しては皮質骨内の間隙形成や海綿骨形成の低下といった表現型が知られているが、腎機能障害、高リン食での高回転骨モデルにおける間葉系幹細胞の性質変化に関しては未だ報告はない。本研究においては腎不全、高リン食状態におけるMSCの骨芽細胞分化に対する変化のメカニズムを解析し、腎不全における骨ミネラル代謝異常の改善を図ることを目的とする。
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研究成果の概要 |
腎不全による二次性副甲状腺機能亢進症は高回転性の骨代謝障害を惹起し、繊維性骨炎をきたすが、その機序は十分には分かっていない。我々は腎不全ラットにおける間葉系幹細胞の骨芽細胞への分化能を調べた。5/6腎摘を施術したラットから分離した間葉系幹細胞を骨芽細胞分化誘導培地にて培養すると、施術していない対照群から分離した間葉系幹細胞と比較して骨芽細胞分化マーカーの発現が有意に低下していた。腎不全病態において間葉系幹細胞の骨芽細胞分化能が障害されていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腎不全病態において間葉系幹細胞の骨芽細胞への分化能は通常の分化誘導環境においては低下しており、二次性副甲状腺機能亢進症における高回転性の骨代謝障害はカルシウムやリン、副甲状腺ホルモンといった生体内環境の要因が影響している可能性が示唆された。また腎不全病態における間葉系幹細胞の分化能へ変化を与える要因を今後調べることで、骨代謝障害の機序解明の一助となり得る。
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