研究課題/領域番号 |
19K17780
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
益田 秀之 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (70753078)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | Flexible PDT / フレキシブル光源PDT / 複数波長PDT / PDT |
研究開始時の研究の概要 |
皮膚がん治療には、手術・冷凍・外用療法があるが、超高齢化社会をむかえ、身体的負担の低い光線力学的治療(PDT)が注目をあびている。PDTとは、単独では細胞毒性を有しない光増感剤を投与することにより、がん腫瘍組織に選択的に蓄積させ、特定波長の光を照射し組織内部での光化学反応によって生成する活性酸素種を腫瘍組織のみに誘導し、殺細胞する方法である。皮膚がんに対するPDTは、本邦では薬剤も医療機器も現在未承認であり実施されていない。本研究において、薬剤の吸収スペクトラムを応用した複数波長を用いた全く新規の皮膚がんPDTの基盤技術確立に向けた研究を進める。
|
研究成果の概要 |
HaCaT細胞や担癌マウスを用いた波長特性や照射量の検討、およびフレキシブルタイプの光源における形状や光学条件などの最適化を実施した。臨床応用を見据え患部特異的な形状の検討を進め、皮膚がんの頻発部位である顔面にウェアラブルな光源プローブの開発を行った。フレキシブル樹脂筐体を用いφ45mmの照射面積において67mW/cm2の照度、89%の面内照度均一性を達成した。また、装着部温度は最大37℃、重量は76gであり装着可能であることも確認した。光源をLEDから半導体レーザにすることで、光源形状の最適化および痛みの抑制に貢献する可能性があることも見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、本邦においてPDTは、肺がんや食道がんなどで承認されている治療であるものの、皮膚がんに対しては未承認である。高齢化に伴う患者の増加や、専門医の地域的な偏りにより、従来のような医療機関での手術が困難となることが予想されることなどから、早期の開発が期待されている。本研究の目的は、最終的な機器開発、臨床応用を見据えたPDTの基本技術開発である。
|