研究課題/領域番号 |
19K17781
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
加藤 裕史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (30570709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 日光角化症 / 有棘細胞癌 / 免疫染色 / 遺伝子解析 / サンプル採取 / 日光変性 / 皮膚腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
日光角化症は紫外線により皮膚の表面の細胞ががん化する疾患の一つであり、進行すると有棘細胞癌(進行がん)に発展し、命に関わる場合もある疾患の一つである。近年の高齢化によってこの疾患は増加傾向にある。本研究では紫外線で変性した皮膚の深い部位の細胞が表面のがん化した細胞に与える影響を調べる事を目的としている。我々が行った予備実験では皮膚の深い位置にある細胞の変化が、免疫環境に影響を及ぼすことがわかってきており、この免疫環境の変化ががんの進行に関与している可能性が考えられた。この研究により予防的、もしくはがんの進行を止めるような新規薬剤開発の基礎的データが得られると考えられる。
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研究成果の概要 |
日本人日光角化症症例及び有棘細胞癌症例において、疾患の進行と免疫細胞の関係性について検討を行った。病理組織学的検討の結果、表皮の異型性と浸潤するリンパ球数の関係をCD3,CD8の免疫染色を用いて調べたところ表皮細胞の変化が強いもの程リンパ球浸潤が乏しいことがわかった。次にPD-L1、Foxp3について染色を行ったところ、疾患の進行に伴って陽性細胞が増加していた。また、真皮膠原線維の日光変性のGradeと表皮細胞の異型性との間には優位な相関が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の高齢化によって急激に増加した皮膚有棘細胞癌とその前段階の病変である日光角化症において病勢の進行とそのマーカーになる因子の解析を行った。現状、これらの主な治療方法は手術であるが、将来的にこれらをターゲットとした治療が開発されれば、進行したものであっても塗り薬や、注射などでの治療が行える可能性が示唆された。
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