研究課題/領域番号 |
19K17788
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
高間 寛之 愛知医科大学, 医学部, 講師 (80780965)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 掌蹠膿疱症 / EGFR / マイクロバイオーム / アプレミラスト / 喫煙 / 自然免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
掌蹠膿疱症(以下PPP)は掌蹠の汗管から膿疱が発生する炎症性疾患で、本邦だけで約13万人の患者がいると推定されている。近年、無菌性とされていたPPPの膿疱内に細菌フローラが存在することが証明されたが、その病的意義は明らかにされていない。PPPの病変組織において最も特徴的なのは汗管内の好中球性膿疱であり、我々はアプレミラストの主な作用点が好中球の活性化、遊走に関わっていると推測した。本研究はPPP患者の口腔・汗管内細菌叢と全身の炎症との関連性を解析するとともに、アプレミラストがその病態にどのように作用するかを主に好中球を中心とした自然免疫の視点から解明する事を目的としている。
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研究成果の概要 |
掌蹠膿疱症患者におけるアプレミラスト内服療法の効果を、臨床症例の集積データ解析を行う事により、明確にした。PPPASI(平均±SD:治療前、13.4±9.5 vs.治療後、5.1±5.6; P = 0.013)および直径> 1 mmの膿疱の数(3.9±3.9 vs.1.3±1.9; P = 0.029)は2週間で大幅な改善が見られた。有害事象として、60.0%の患者で下痢が見られた。このデータはいわゆるPilot studyであり、今後のデータの集積が待たれる。以上をInternationa journal of dermatologyに投稿、掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アプレミラスト内服療法は、掌蹠膿疱症患者の新たな治療方法となる可能性がある。我々の研究は、アプレミラストが、明らかな膿疱や鎖骨胸肋関節痛を有する日本人のPPP患者の皮膚症状および関節痛を効果的に治療できることを示した。RCTではない事とサンプルサイズが小さいため、PPPの治療に対するアプレミラストの有効性を検証するために、より多くの患者を対象としたプラセボ対照臨床試験が必要である。
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