研究課題/領域番号 |
19K17800
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松尾 佳美 広島大学, 病院(医), 助教 (50754355)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 自然免疫 / 自然リンパ球 / 神経ペプチド / マスト細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
Neuromedin-U (NMU) は、幅広い生理活性を持つ神経ペプチドである。我々はこれまでに、NMUが皮膚ケラチノサイトに貯蔵され、自然免疫受容体等を介して放出されること、さらに、NMUが皮膚マスト細胞を活性化し、ヒスタミンを放出することを発見した。一方、消化管や肺においては、末梢神経から分泌されるNMUがアレルギーの発症に関与する2型自然リンパ球(ILC2)を活性化することが報告されている。本研究では、皮膚ケラチノサイト由来のNMUに注目し、皮膚におけるNMUの局在と放出機構、さらに、皮内に放出されたNMUが皮膚マスト細胞やILC2を介し、2型炎症反応を誘導する仕組みを明らかにする。
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研究成果の概要 |
ヒト末梢血から分離したILC2にNMU刺激を行い、IL-13、IL-5が放出されることをELISA法を使って確認した。 また、qPCR法により、末梢血ILC2にNMUの受容体であるNMUR1が発現していることを確認した。これまでマウスの消化管や肺組織におけるNMUによるILC2の活性化が多く報告されていたが、本研究により、ヒトの末梢血のILC2においてもNMUによる活性化が引き起こされることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト末梢血のILC2はNMU受容体を発現しており、NMUにより活性化さてれIL-5、IL-13等の炎症性サイトカインを放出することが示された。今後の研究により詳細なNMUとILC2の役割を解明することができれば、複雑、かつ未解明なアトピー性皮膚炎等の2型炎症アレルギー疾患の病態解明と、従来よりも効果的な治療薬の開発に繋がると期待される。
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