研究課題/領域番号 |
19K17819
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
トルジージョ バレンテェン 順天堂大学, 大学院医学研究科, 博士研究員 (60833605)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ケラチノサイト / カルシトリオール / タイトジャンクション / 糖尿病 / 皮膚バリア機能 / 角化 細胞 / 抗菌ペプチド / 糖尿病性潰瘍 / アトピー 性皮膚炎 / 角化細胞 / アトピー性皮膚炎 |
研究開始時の研究の概要 |
カルシトリオールは活性型ビタミンD3であり、その欠乏は糖尿病、結核等の多数の疾患と関連している。カルシトリオールが角化細胞において抗菌ペプチドの産生を誘導すること、腸管上皮と眼のタイトジャンクション(TJ)の構造を調節することが報告されている。従って、糖尿病性潰瘍患者等の創傷治癒遅延患者の皮膚にカルシトリオールを使用することは、感染を防御し、創傷治癒を促進することを示唆している。しかし、現在までにカルシトリオールが皮膚のTJ構造を調節しているかは不明である。 本研究ではカルシトリオールが皮膚バリア機能を強化するか否かを検討する。また、糖尿病性潰瘍の治療法として、カルシトリオールの使用を検討する。
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研究成果の概要 |
正常ヒトケラチノサイトをカルシトリオールで刺激し、タイトジャンクション関連タンパク質の発現をqPCRおよび免疫蛍光、ウェスタンブロットで解析を行った。その結果、カルシトリオールは claudin-4、claudin-7、 occludin および ZO-1の発現を大きく促進することが示唆された。タイトジャンクションのバリア機能はCellZscopeを使用した経上皮電気抵抗によって測定されました。カルシトリオールで刺激された細胞は、経上皮電気抵抗値の大幅な増加を示します、この結果から、カルシトリオールがタイトジャンクション関連タンパク質を誘導し、皮膚バリア機能を強化することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カルシトリオールは活性型ビタミンD3であり、その欠乏は糖尿病、結核、早期破水等の多数の疾患と関連している。最近、カルシトリオールの作用によりケラチノサイトが様々な抗菌ペプチドを産生することが報告されている。従って、糖尿病性潰瘍患者等の創傷治癒遅延患者において、皮膚にカルシトリオールを使用することは、頑固な感染を防御し、創傷治癒を促進する可能性がある。カルシトリオールによるタイトジャンクションの構造や創傷治癒の調節作用を理解することは、糖尿病を含む皮膚バリアを伴う疾患の新たな治療ターゲット探索への貢献となり得る。
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