研究課題/領域番号 |
19K17824
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
倉吉 健太 金沢大学, がん進展制御研究所, 博士研究員 (00802901)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 分化 / 代謝 / 鉄 / リソソーム / 急性骨髄性白血病 / 白血病幹細胞 / FOXO |
研究開始時の研究の概要 |
急性骨髄性白血病は異常増殖と分化不全を特徴とする悪性腫瘍であり、白血病幹細胞が存在することが知られている。我々は、転写因子FOXOの機能解析を行い、白血病幹細胞の分化が解糖系をはじめとした代謝制御と深く関連していること、分化と代謝を結ぶ分子として、エネルギー代謝の主要制御分子であるMycファミリー分子、アミノ酸トランスポーターファミリーが関与している可能性を見いだした。本研究ではFOXO経路に対象に白血病幹細胞の未分化維持因子の特定を進めるとともに、すべての代謝酵素、トランスポーターを対象にスクリーニングを行い、白血病幹細胞の未分化性に寄与する代謝制御機構を解明する。
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研究成果の概要 |
急性骨髄性白血病(AML)は、造血幹・前駆細胞から生じる悪性腫瘍で、異常増殖と分化不全を特徴とする。白血病幹細胞の未分化性維持に必須な転写因子FOXOの機能解析の過程で、分化が解糖系をはじめとした代謝制御と深く関連していることを見いだした。本研究では、FOXO下流の代謝関連遺伝子に着目し、未分化維持因子の探索を進めるとともに、生体に存在するすべての代謝酵素、トランスポーターを対象にCRISPR機能的スクリーニングを行い、白血病幹細胞の未分化性に寄与する代謝制御機構を解析した。未分化維持に寄与する代謝酵素を複数同定した。また、その阻害剤は白血病細胞特異的に抗増殖作用を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
すべての代謝酵素、トランスポーターを対象として未分化維持因子を網羅的に探索した結果、未分化維持に寄与する代謝酵素を複数同定した。本研究により、未分化維持に特に重要な経路及び代謝分子を特定することができ、代謝による未分化維持機構の一端が明らかとなった。また、代謝酵素の活性阻害は白血病特異的に抗増殖作用を示した。その研究成果は、将来、白血病患者に対して有用な治療薬の開発につながることが期待される。
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