研究課題/領域番号 |
19K17879
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藏田 泉 筑波大学, 医学医療系, 非常勤研究員 (80830108)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 自己抗体 / 糖鎖 / 濾胞性ヘルパーT細胞 / OX40 / 糖鎖修飾 / シアル酸 |
研究開始時の研究の概要 |
関節リウマチは全身の関節滑膜炎を主病態とする自己免疫疾患である。種々の免疫抑制薬が治療に用いられているが、主な罹患層である中高年患者については感染症等の副作用リスクから治療に制限がある。 関節リウマチでは、抗体産生細胞を活性化する濾胞性ヘルパーT細胞が増加しているがその役割は不詳である。また、関節リウマチ患者の自己抗体は通常の抗体と比較し糖鎖に修飾が加わり、より炎症を惹起しやすい形状となっている可能性が指摘されている。本研究では、濾胞性ヘルパーT細胞が自己抗体の糖鎖修飾を制御しているという仮説の下、その制御機構の解明およびそれを標的とした汎免疫抑制によらない新規治療の構築を目的とする。
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研究成果の概要 |
関節リウマチ(RA)は全身の関節炎を主病態とする自己免疫疾患だが、その治療において免疫抑制治療による重篤な感染症は未だ残る問題点である。我々は、RAモデルマウスおよび患者血液を用いて、汎免疫抑制によらない自己抗体特異的な治療の開発を目的とした。関節炎発症早期にはリンパ節内で濾胞性ヘルパーT細胞が増加し、その細胞表面にOX40を高発現していた。そしてこのOX40を介した刺激によって、自己抗体の糖鎖修飾を調節しその病原性を制御している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、糖鎖修飾、すなわち自己抗体の「質」を制御するという全く新たなRA治療の可能性が示唆された。糖鎖修飾の変化は自己抗体特異的な現象であり、同治療は汎免疫抑制に依らず自己免疫のみを標的としたものとなり得る。 また、抗体の糖鎖修飾変化は全身性エリテマトーデス等他の自己免疫疾患でも報告されている。本研究で見出されたOX40による制御はそれらに対しても共通している可能性がある。
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