研究課題/領域番号 |
19K17884
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
細矢 匡 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (60737104)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 滑膜線維芽細胞 / CDK4/6 / 関節リウマチ / AP-1 / RNA-Seq |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、CDK4/6阻害が細胞増殖抑制作用、抗炎症作用に細胞種特異性をもたらすメカニズムを解析する。これまでの解析で、CDKIが抑制するサイトカイン群はプロモーター領域に転写因子AP-1を共有していた。細胞種間AP-1構成因子の制御メカニズムの違いがもたらす生理学的意義を以下の3つの仮説に基づいて検証し、候補分子の同定後はノックダウンによる表現型の変化をCHIPシークエンスを行いpathway解析する。
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研究成果の概要 |
本研究では細胞周期制御分子であるCDK4/6の阻害が滑膜線維芽細胞からの炎症メディエーターを抑制する機序を解析し、そのメカニズムがAP-1の精緻なコントロールによってなされていることを明らかにした。 関節リウマチの関節では滑膜線維芽細胞からのサイトカイン産生が炎症増幅に関与しているが、CDK4/6阻害は網羅的にAP-1関連遺伝子を抑制するのではなく、RAに関連の深い一部の遺伝子群を選択的に抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチ(RA)は代表的な炎症性疾患であり、炎症を標的にした治療は患者の予後を大きく改善するに至ったが、関節炎を完全にコントロールできる患者は一部で感染症などの合併症が問題になる。 滑膜線維芽細胞を標的としたいくつかの治療戦略は現在のRA治療を補補完と期待され、臨床応用が現在試みられているが、本研究で注目したCDK4/6はリウマチ関節の滑膜線維芽細胞の特徴である過剰な細胞増殖とサイトカイン産生という両面を抑制する、理想的な治療になりうる。
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