研究課題/領域番号 |
19K17887
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
綾野 雅宏 九州大学, 医学研究院, 助教 (40773677)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | CD226 / 全身性エリテマトーデス / ループス腎炎 / B細胞 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)の病態には過剰な自己への免疫応答が関与しており、多くの細胞の相互作用に関わる共刺激分子を標的とした治療戦略は有用と考えられる。CD226は近年SLEの新規疾患感受性遺伝子として報告された共刺激分子であり、CD226を標的とする治療はSLEの病態に関与する細胞を多面的に制御できる可能性がある。本研究は、SLEの病態形成におけるCD226の機能を明らかにし、CD226を標的とする治療法を確立することを目的として行う。
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研究成果の概要 |
本研究では全身性エリテマトーデス(SLE)の疾患感受性遺伝子であるCD226に関して、CD226陽性B細胞および可溶型CD226とSLEの関連を調査した。B細胞のCD226陽性率はSLE患者で増加しており、その陽性率は疾患活動性を反映し、SLEおよび腎炎の予後に関連していた。また血清可溶型CD226濃度は高疾患活動性SLE患者で高値を示しており、疾患活動性および中枢神経病変の重症度を反映し、累積再発率に関連していた。CD226陽性B細胞はSLE・腎炎の病態に関与し、B細胞のCD226陽性率および血清可溶型CD226濃度はSLEにおける有用なバイオマーカーになり得る。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身性エリテマトーデス(SLE)は治療薬や治療戦略の進歩に伴い長期予後は改善しつつあるが十分ではなく、依然として腎炎や中枢神経病変など難治性病態が残存している。本研究では、B細胞のCD226陽性率および血清可溶型CD226濃度がSLEの難治性病態および予後を反映しSLE診療における有用なバイオマーカーになり得ることを示した。これらを用いることでSLE診療の質の向上、長期予後の改善につながることが期待される。
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