研究課題/領域番号 |
19K17897
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
村岡 成 東邦大学, 医学部, 助教 (40648052)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 間質性肺炎 / フラクタルカイン / マクロファージ / SKGマウス |
研究開始時の研究の概要 |
フラクタルカイン(FKN)は関節リウマチ(RA)の病態に関与しており、抗FKN抗体によるRAに対する治験が進んでいる。一方で、RAに伴う間質性肺炎(RA-ILD)は治療法が確立されておらず、新規治療開発が期待されている。そこで、本研究ではRA-ILDにおけるFKNの関与、およびその阻害による効果を解明する。RA-ILDにおけるFKN、CX3CR1の発現を解析し、炎症性サイトカイン刺激による肺線維芽細胞、肺胞マクロファージからのFKN産生を解析する。さらにSKGマウスを用いてFKN阻害による間質性肺炎と関節炎に対する抑制効果を解析する。これらの結果は、RAの間質性肺炎の治療開発の推進につながる。
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研究成果の概要 |
関節リウマチ患者の肺病理組織において、フラクタルカイン(FKN)とその受容体であるCX3CR1の発現を確認した。次いで、関節炎と間質性肺炎を発症するSKGマウスを用いて抗FKN抗体による間質性肺炎に対する抑制効果を解析した。抗FKN抗体は、SKGマウスの間質性肺炎を抑制しなかった。抗FKN抗体は、SKGマウス肺胞洗浄液中の白血球、Tリンパ球、Bリンパ球、マクロファージの細胞数を変化させなかった。しかし、抗FKN抗体は肺胞洗浄液中マクロファージのうち、主に炎症に関与するM1マクロファージを低下させた。これらの結果より、FKNは間質性肺炎の病態に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
間質性肺炎はしばしば関節リウマチに合併し、主要な死亡原因である。さらに、間質性肺炎の治療は確立していないうえに、副作用の観点から従来の抗リウマチ薬の使用が制限されることが多い。そのため、間質性肺炎を合併した患者に対しても安全で効果的な治療が期待されている。本研究はFKNが間質性肺炎の病態に関与していることを示したものであり、今後のより良い間質性肺炎合併関節リウマチ患者の治療開発に役立つ。
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