研究課題/領域番号 |
19K17911
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
岸本 大河 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (20794522)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / ループス腎炎 / マクロファージ / ヘムオキシゲナーゼ-1 / 自然免疫 / 1型インターフェロン / Bach1 / Nrf2 / HO-1 |
研究開始時の研究の概要 |
先行研究により、全身性エリテマトーデス(SLE)の腎組織には本来持つべき抗炎症作用を失ったM2マクロファージ(Mφ)が多数存在することが明らかとなった。さらに転写抑制因子Bach1の発現を低下させて抗炎症蛋白heme oxygenase (HO)-1をM2Mφに増加させると、M2Mφの抗炎症作用を修復できることが判明した。本研究では、HO-1誘導剤であるフマル酸ジメチルおよびheminのSLEへの臨床適応承認に向けた前臨床試験として、SLEのモデルマウスやSLE患者血球にこれらの薬剤を投与して、SLE病態の改善、サイトカイン産生の変化、M2Mφ機能不全の修復が可能かを検討する。
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研究成果の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)に合併するループス腎炎の腎局所ではM2マクロファージ(Mφ)が多く浸潤している。このM2Mφでは抗炎症作用をもつhemeoxygenase(HO)-1の発現が低下しているが、この原因の一つがSLE患者で亢進している1型インターフェロン(IFN)によるものである。SLEの活動性が亢進してる患者では、HO-1の発現が低下していることが予想され、臨床の場で簡便に得られる血清および尿でHO-1の発現を評価したが疾患活動性とHO-1の間には明らかな相関関係を見出すことができなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では血清もしくは尿中でのHO-1発現の程度とSLEの疾患活動性の関連は確認することを目的として広く検体を収集したが、新たな疾患活動性を測る指標、HO-1補充療法が適する患者の選別には適した手法ではなかった。先行研究においてはループス腎炎の腎局所のマクロファージや末梢血単核球におけるHO-1発現低下がみられていることから、引き続き各血球(特に単球)のHO-1発現と疾患活動性の関連を解析し、HO-1誘導療法がSLEの病態改善に寄与するかどうかを解析していく。
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