研究課題/領域番号 |
19K17928
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
橋田 裕美子 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (00767999)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ウイルス / 皮膚 / DNA型 / 遺伝子型 / 皮膚疾患 / 微生物 / 炎症 / 微生物叢 |
研究開始時の研究の概要 |
人の皮膚微生物叢は様々な皮膚疾患に関与すると考えられるが、これまでの研究の多くは細菌に焦点をあてたものであり、皮膚に常在するウイルス叢については不明な点が多い。本研究では、皮膚に生息する主なウイルスであるポリオーマウイルス科に焦点をあて宿主の民族/地理的環境により異なるDNA型をもつ「メルケル細胞ポリオーマウイルス」の研究を発展させることで、「ウイルスゲノム多型を利用した人類の新たな系統分類」と「ポリオーマウイルス群と炎症性皮膚疾患との関連性の探求」を行う。
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研究成果の概要 |
皮膚微生物叢は皮膚の健康と密接に関係しており、皮膚常在ウイルスも様々な皮膚疾患において重要な役割を担っていると考えられる。本研究では、皮膚に生息する主なウイルスの一つであるポリオーマウイルスに注目し、「ウイルスゲノム多型を利用した新たな系統分類」と「ポリオーマウイルス群と炎症性皮膚疾患との関連性の探求」を行った。これにより、宿主の民族・地域により皮膚常在ポリオーマウイルスのDNA型が異なること、簡便に判別可能なDNA領域が存在すること、特定の皮膚疾患では皮膚ポリオーマウイルスの量に変動があり、分布しているポリオーマウイルスのDNA型も地域により異なることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
常在微生物研究は細菌に焦点をあてるものが多く、ウイルスについては知見が不足している。本研究では主要な皮膚常在ウイルスである3つのポリオーマウイルスについて、健常者および皮膚疾患患者での系統差が明らかとなり、不足している皮膚ウイルスのゲノム情報蓄積への貢献に加え、皮膚ウイルスと疾患との関連性へと迫る基盤データを提供することができた。さらに、系統差を簡便に判別できる特異的領域を見出したことから、皮膚常在ウイルスゲノムの法医学的利用への展開も期待できる。
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