研究課題/領域番号 |
19K17930
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
阪下 健太郎 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員研究員 (30838280)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Orientia / TSA / リケッチア / ツツガムシ / ツツガムシ病 / Orientia tsutsugamushi / Orientia感染症 / イムノペルオキシダーゼ法 / 多価リケッチア診断法 |
研究開始時の研究の概要 |
ツツガムシ病は、Trombiculidae miteによって媒介されるOrientia感染症である。Orientiaは、ツツガムシの経卵伝播のみにより進化してきたため、各地域で高度な多様性を獲得したため、ツツガムシ病の実態解明の障壁となってきた。そこで本研究では、我が国で開発され実績のある多価リケッチアimmunoperoxidase血清検査法を改良させ、地域特異的な抗原多様性に対応可能な検査系を開発し、北ベトナムのOrientia株由来抗原を含む検査系を用いて同地域のリケッチア血清臨床疫学を検討し、将来的にこれまで診断が困難であった多様なOrientia感染症の世界分布の解明に貢献する。
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研究成果の概要 |
適切な診断法がないため、Orientia感染症の分布を解析することは困難である。そこで、ヒト293T細胞において合成したOrientia TSA蛋白質に結合する抗体の有無を測定した。しかし、完全長のTSAを発現する293T細胞は得られなかった。TSAがヒト細胞に対して細胞毒性を持っていることを示唆している。そこで、TSAのN末端領域とC末端領域を発現するプラスミドを構築した。N末端領域は発現が検出されたが、C末端領域は検出されなかった。ベトナムの患者の約30%がN末端領域に結合する抗体を持っていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Orientia感染症を診断可能な新規方法の開発に成功した。この方法を用い、30%というこれまでよりも多い抗体保有率を示した。これまでの診断法よりも感度が高いことを示している。TSAはヒト細胞に対して細胞毒性活性を持ち、特にC末端ドメインが責任領域であることが分かった。TSAがOrientiaの病原性に関与していることが示唆された。
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