研究課題/領域番号 |
19K17973
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
綿貫 裕 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (60782795)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 視床下部 / 下垂体 / 副腎 / ストレス応答 / ストレス / ネガティブフィードバック |
研究開始時の研究の概要 |
現段階で申請者らはHPA系のNFに関与すると思われるタンパク群の発現ベクターを構築済みである。今後その一つであるGDF15については肝HepG2細胞とHuH7細胞で、Rasd1, HDAC6, FKBP5/4の蛋白発現を下垂体AtT20細胞或いは視床下部4B細胞において、その発現の有無によるHPA軸の構成要素の変化や動態を確認する予定である。本研究では、申請者らはCRH-POMC/ACTH-グルココルチコイド軸のNFシステムを対象として、中枢或いは末梢組織におけるその分子機序を明らかにしたいと考えている。
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研究成果の概要 |
下垂体ACTH産生AtT20細胞を用いたin vitro の遺伝子導入手法と細胞生物学的手法により、視床下部-下垂体-副腎(HPA)系のネガティブフィードバック機構へ影響しうる要素とそのメカニズムを解析した。 FKBP4は直接的にグルココルチコイド(GC)の抑制的フィードバックに関与し、FKBP5はGCのPOMC発現抑制作用の減弱に受容体輸送の阻害などを介して寄与すると考えられ、その機構を文献報告した(Int J Mol Sci. 2021 27;22:5724.)。GDF15はその転写活性、mRNA発現がGC投与で減弱され、GDF15のノックダウンによりGCのPOMC発現抑制作用は減弱された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
FKBP4、FKBP5がGCのPOMC発現抑制作用において寄与するメカニズムを解明することができた。またその作用機序について、文献報告を行った(Int J Mol Sci. 2021 27;22:5724)。 加えてGDF15の転写活性機構の一部を確認し、下垂体由来ACTH産生AtT20細胞においてその受容体であるGFRALを同定した。これは同蛋白が下垂体ACTH産生細胞におけるフィードバック機構への重要な役割を果たすことを示唆するものと考えられた。これは生体のストレス応答や恒常性維持に重要な役割を果たしている、視床下部-下垂体-副腎(HPA)系の分子学的機構の解明の一助となる。
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