研究課題/領域番号 |
19K18021
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山田 昭博 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (40781448)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 先天性心疾患 / ヒートパイプ / 伝熱工学 / 肺循環補助 / Fontan循環 / 循環補助装置 / 形状記憶合金 / センサレス制御 / 冷却システム / 人工臓器 / 肺循環補助システム |
研究開始時の研究の概要 |
先天性心疾患患者の外科治療において、小児用人工臓器の社会的ニーズが急速に拡大しており、我々の研究グループでは、超微細人工筋肉技術を応用した超小型小児用循環補助システムの開発を進めている。しかしながら、小児用循環補助システムの臨床応用に向けては、アクチュエータ駆動によるデバイスの発熱が課題である。本研究では、体内埋込デバイスの熱力学的応答の伝熱解析により、生体内温度勾配に最適設計された生体を冷却システムの一部とみなす高度熱輸送機構を具現化する。世界初の可撓型生体埋め込みヒートパイプの具現化により、単心室フォンタン手術後を有する小児患児の生命予後やQOLを大きく改善しうる人工臓器が実現できる。
|
研究成果の概要 |
人工心臓治療が広く行われるようになった一方で、小児先天性心疾患治療のための人工臓器の社会的ニーズが拡大し、小児用の新たな循環補助デバイスが必要とされている。そこで我々は、超微細人工筋肉技術を応用することで、超小型軽量を実現した、小児用の循環補助システムを開発している。デバイスの生体内安全性を向上させるために、デバイス熱力学的応答の解明が必要であり、駆動部の発熱を血流へ熱輸送する排熱機構を考案した。血管排熱部、デバイス吸熱部を有する冷却機構の基礎設計を進め、体内埋込時の体動の影響を考慮したフレキシブル機構を有する、生体を冷却システムの一部とみなすハイブリッド高度熱管理機構の開発を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フォンタン循環の血行動態を改善することを目的とした、必要な時に必要なだけ、フォンタン循環の力学的補助を行う拍動型肺循環補助装置の臨床応用をめざし研究を進めている。フォンタン手術後の小児患者に対し完全埋め込みすることができ、肺血流を拍動的に補助可能な、超小型・軽量で人工血管に装着可能な拍動型肺循環補助を提供できる。これまでにない画期的なデバイスの実現により、心不全を合併したフォンタン手術後の患児に対して、心移植に代わりうる新しい医療の道を提供するものであり、単心室フォンタン手術後を有する小児患児の生命予後やQuality of lifeを大きく改善しうる画期的な人工臓器が実現できる。
|