研究課題/領域番号 |
19K18032
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
武藤 充 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (70404522)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 腸管不全 / 短腸症候群 / ヒルシュスプルング病類縁疾患 / 炎症性腸疾患 / 静脈栄養関連肝障害 / 腸管不全関連肝障害 / 腸管順応 / 腸管リハビリテーション / 新生児 / 胆汁うっ滞 / 肝障害 / ω3系脂肪酸 / 成長ホルモン / PNALD / EPA / IGF-1 |
研究開始時の研究の概要 |
① 長期絶食・完全静脈栄養(TPN)のラットモデルを用いて、IGF-1 による肝細胞への酸化ストレス軽減効果を検証する. ② ヒト新生児と類似性の高い新生仔ブタでTPN 管理下のIGF-1 肝庇護効果を検討する. ③ 大量腸管切除・完全静脈栄養モデルの新生仔ブタ(新生児腸管不全モデル)に対して、TPN 下でのIGF-1 肝庇護効果を 酸化ストレスマーカー・胆汁うっ滞程度・肝線維化程度を指標に治療効果の検討を行う. ④ 大量腸管切除・完全静脈栄養モデルの新生仔ブタに対するIGF-1 とEPA をでの肝庇護効果を評価する。
|
研究成果の概要 |
今回は、growth factorとω3系脂肪酸に注目した。腸管不全患者にみられる静脈栄養中の肝障害の抑制と残存腸管の順応を同時に誘導するという臨床課題にむけ、基礎研究をすすめた。Growth factorの着想はinsulin-like growth factor-1 (IGF-1)であったが、入手困難であったため代用として、hepatic growth factorを用い実験に着手した。ラットモデルにおいて、growth factorは静脈栄養関連肝障害を軽減し、エイコサペンタ塩酸(EPA)を多く含むω3系脂肪酸は腸管粘膜成長作用を誘導できることが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新生児・乳児期に発生する腸管不全患児では、長期静脈栄養管理期間に惹起される難治性進行性の胆汁うっ滞性肝障害、静脈栄養関連肝障害(Parenteral nutrition-associated liver disease: PNALD)/腸管不全関連肝障害(Intestinal failure-associated liver disease: IFALD)を制御することが求められている。自己腸管における栄養吸収の促進をはかる諸治療を重ねるとともに、肝の庇護を担保する必要がある。今回の研究は、実臨床において両者を同時にすすめるための一助となるのではないか考えられる。
|