研究課題/領域番号 |
19K18047
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
財津 雅昭 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (20768981)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | グラフト浸潤細胞 / 免疫不全マウス / アロ攻撃性 / 心移植 / 早期グラフト浸潤細胞 / 移植後5日目 / 移植後3日目 / マウス心移植 / アロ攻撃性リンパ球 / 移植 / マウス / リンパ球 / 拒絶反応 |
研究開始時の研究の概要 |
臓器移植における、移植後早期の移植片浸潤リンパ球の抗原特異性の有無についてを明らかにする研究である。臓器移植では移植直後より移植片にリンパ球が浸潤しているが、それがどの段階で抗原特異的な攻撃性を有するかは細胞数が非常に少ないためこれまで明らかでなかった。我々は本研究にて免疫不全マウスに移植片浸潤リンパ球の免疫系を再構築し、機能解析を可能とするモデルを作成し、移植後早期浸潤リンパ球の機能解析を施行、移植片浸潤リンパ球の抗原特異性の変化について明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は移植後早期グラフト浸潤細胞(GIL)がアロ攻撃性を有する時期を明らかにすることを目的とした。BALB/cからC57BL/6のマウス心移植では、レシピエント由来の細胞障害性サイトカイン産生CD8陽性GILが移植後5日(5POD)で有意に増加した。このGILを免疫不全のBRGマウスに構築し、ドナー系統心グラフトを移植すると、速やかに拒絶反応が生じ、5POD-GILのアロ攻撃性が明らかになった。一方、3POD-GILの移入は拒絶反応を起こさなかった。また3POD心グラフトのBRGマウスへ再移植は拒絶反応はみられなかった。これはアロ攻撃性細胞が3-5PODの間に浸潤する可能性を示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臓器移植では移植直後から終生にわたり免疫抑制剤が必要であり、薬剤の副作用(腎障害、易感染性、悪性腫瘍の発生など)が問題である。効率的、特異的な免疫抑制が必要だが、アロ抗原特異性を獲得する時期、特異的な攻撃細胞を同定するマーカーなど分かっていない。本研究で明らかにしたアロ攻撃性細胞の移入時期の同定は、特異的な免疫抑制療法や免疫抑制剤の軽減に有用である。また、微小環境に移入した細胞の機能を測定することで、抗原特異的な細胞の同定、更には最近注目されている癌微小環境の機序解析に有用な解析ツールの提供にもつながる可能性がある。
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