研究課題/領域番号 |
19K18089
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
池嶋 遼 大阪大学, 医学系研究科, 招へい研究員 (60745397)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | Sox2 / 癌幹細胞 / シングルセル解析 / 大腸癌 / がん幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
CD44やCD133などの細胞表面マーカーでは癌幹細胞の明確な特定は困難である。近年、未分化マーカーのSox2が皮膚癌の癌幹細胞マーカーであると報告された。本研究ではSox2-GFPマウスを化学発癌させ、大腸癌形成過程を細胞系譜解析によって追跡し、Sox2が大腸癌でも癌幹細胞となりうるかどうかについて検討する。更にGFP陽性の癌細胞のシングルセル解析によって、新たな癌幹細胞マーカーを抽出し、その中で治療標的分子を同定する。
|
研究成果の概要 |
Sox2 mRNAのリアルタイム発現をGFP蛋白の緑色蛍光によってモニタリングできるマウスを作成した。化学発癌によって人工的にマウスに大腸癌を作り、緑色蛍光を発する癌細胞と蛍光を発しない癌細胞とをFACSで回収し、RT-PCRで各種の癌幹細胞マーカーを測定したところSox2陽性細胞は軒並み全ての癌幹細胞マーカーが高値を示した。このことはSox2発現が化学発現させた大腸癌の癌幹細胞のドライバー遺伝子と連動することを示唆する。大腸癌細胞からシングルセル解析によってSox2陽性細胞が発現する遺伝子セットを同定した。この中に新規の癌幹細胞遺伝子が存在する可能性がある。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Sox2はiPS細胞を作るのに必要な山中4因子の一つであり、癌幹細胞が自身の分化細胞を作り癌組織を形成してゆく過程で動員される可能性がある。Sox2遺伝子の発現を可視化した遺伝子改変マウスから採取した大腸癌の細胞を調べた結果、Sox2陽性細胞はLgr5やDclk1、CD133などの癌幹細胞マーカー高発現していた。Sox2陽性細胞の遺伝子発現プロファイルを調べることで新規の癌幹細胞マーカーを見出す可能性があり、11個の候補遺伝子を同定した。
|