研究課題/領域番号 |
19K18113
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山本 慧 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (90835240)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 上皮間葉転換 / HDAC1 / SNAIL / SLAIL / 膵癌 / EMT / HDAC |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では主に以下2点について明らかにする。膵癌におけるHDAC1発現がEMT変化を介した転移能獲得と関与するのかどうかについて細胞実験、臨床検体を用いた検証により明かにする。HDAC1発現に関与する炎症性サイトカインについて、切除膵の癌周囲正常膵の蛋白質抽出によるサイトカインの網羅的解析と同定したサイトカインの役割の検証を細胞実験、臨床検体にて行う。
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研究成果の概要 |
膵癌は上皮間葉転換(Epithelial-mesenchymal-transition; EMT)を介してがんの浸潤・転移を引き起こす。本研究では、エピジェネティック機構の一つであるヒストン脱アセチル化酵素1(Histone deacetylase 1; HDAC1)が膵癌においてEMTを介して遠隔転移を促進する事を明らかにした。更にHDAC1阻害薬であるVirinostatはEMT関連転写因子であるSNAILを抑制する事でEMTを抑制する事を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
浸潤性膵管癌は極めて予後不良であり、新たな治療標的の同定は喫緊の課題である。本研究では膵癌においてHDAC1及びSNAILがEMTを介して遠隔転移を制御し、HDAC1が膵癌治療における新たな治療ターゲットとなり得る事を示した。癌発生学的に類似している胆道癌においても同遺伝子が特定されており、難治性癌である膵胆道癌においてEMTを制御する重要なエピジェネティック機構の一つが明らかとなった。
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