研究課題/領域番号 |
19K18140
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
石井 武 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 医員 (10837058)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 虚血再灌流 / 肝動脈 / 脂肪肝 / マイクロアレイ / 肝動脈クランプ / 温阻血再灌流障害 / マージナルドナー / 微小循環 / 阻血再灌流 |
研究開始時の研究の概要 |
肝移植においてドナーの不足は危急に解決すべき重要な課題であるが脂肪肝移植の周術期に生じる肝不全あるいはグラフトロスの発生に深く起因する病態の本質は未解明である。本研究では特に肝臓手術において致命的である肝動脈の阻血に着目し、ラット脂肪肝モデルの肝動脈阻血から再還流時の肝細胞機能を含む類洞機能について時間的・生理学的・分子生物学的により詳細な解析を行い、長期的には脂肪肝由来の肝不全、肝移植グラフト不全の予防、さらには肝機能を温存する臓器保存液や肝障害を予防・治療のための新規薬剤の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
ラットの肝動脈を阻血し、それに伴う肝細胞における遺伝子発現の変化を検討した。これまでに肝血流について門脈と肝動脈を合わせて同時に阻血する研究は多数存在するが、肝動脈のみの阻血に着目した研究はない。今回RNA microarrayによる網羅的遺伝子解析を行った。その結果、動脈クランプにより発現する遺伝子群の中でGTP代謝経路の遺伝子については変動が大きく、虚血再灌流障害に関与している可能性が高いことが示唆された。。GTP代謝経路は一酸化窒素合成酵素NOSの生成、ひいては虚血再灌流障害の成因となりうるとされており、我々の実験系は妥当でありさらなる解析が望まれる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝動脈の阻血に対する肝類洞組織の応答、つまりは遺伝子発現の変化について詳細かつ客観的な網羅的解析を行うことで虚血再灌流に対する肝類洞組織の生理学的応答の詳細なメカニズムの解明につながる。このことは最終的には肝移植治療の卑近の問題であるドナー不足とマージナルドナーの拡大の問題の解決につながると考えられる。
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