研究課題/領域番号 |
19K18144
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮内 雄也 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (30839064)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脱細胞化肝臓 / 肝硬変 / 微小環境 / 細胞外基質 / 脱細胞化組織 / 肝細胞機能 |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルス性肝炎などの慢性炎症の結果、細胞外基質 (Extracellular matrix: ECM)が変性・蓄積し、最終的に肝機能が廃絶した『肝硬変』と呼ばれる治療困難な状態に至る。近年、肝硬変におけるECMの影響が注目されており、変性したECMと細胞のシグナル伝達をターゲットとした治療戦略が考えられている。本研究では肝硬変において変性したECMを脱細胞化技術により抽出し、そのECMを足場とした肝細胞の3次元培養を行い、ECMが肝細胞へどのように影響しているのかを解析する。また、その機序を明らかにすることにより肝硬変における肝機能改善のための治療へつなげることを構想している。
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研究成果の概要 |
脱細胞化肝臓を用いて肝硬変モデルおよび正常肝モデルを作成した。肝硬変にモデルでは増加した細胞外基質によりIntegrin- FAKシグナルが増幅され、上皮間葉転換が引き起こされ、それにより肝細胞における肝特異的機能が低下することが示唆された。また肝硬変モデルにFAK阻害剤を投与することにより肝特異的機能が増加することが示され、肝硬変治療につながる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウィルス性肝炎、アルコール性肝や炎脂肪肝により肝線維化が誘導され、肝硬変が引き起こされる。ウィルス治療や減量、断酒など原疾患の治療以外に低下した肝機能を改善する有効な方法は現在ない。当研究では肝硬変におけて変性、増加した細胞外基質が直接肝細胞にシグナルを与えることで、肝細胞の肝特異的機能が低下しているのではないかとの予想を立てた。肝細胞が変性した細胞外基質で構成される微小環境から受けるシグナルを阻害することにより肝特異的機能を改善させ、肝硬変に伴う肝不全の治療へと繋げることを目的とした。
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