研究課題/領域番号 |
19K18152
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
武石 一樹 九州大学, 大学病院, 助教 (50733713)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | iPS細胞 / 人工肝臓 / 肝不全 / 肝硬変 / 肝再生 / 星細胞 / 再生医療 / 人工臓器 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでのiPS-Hepsは実験室内にて作成したのみでありのように動物内でiPS-Hepが分化、増殖した報告はなく、iPS-Hepsを大量に作成することはできていない。また、肝非実質細胞に着目した人工肝臓の作成した報告はない。スケールアップした完全ヒト人工肝臓を作成することができれば、将来的に肝不全の革新的治療方法となるだけでなく、創薬でのヒト人工肝臓を生体外で再現することが可能となり、治験のコストを削減できる可能性もある。
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研究成果の概要 |
ヒトiPS細胞から肝細胞への分化を確立した。iPS細胞由来肝細胞は、肝細胞特異的遺伝子であるHNFやアルブミンの発現を認めた。この肝細胞を免疫抑制ラットに肝細胞移植し、移植後90日目に免疫組織 学的染色にて、約80%のヒトアルブミンの染色の陽性率を認め、ラット肝臓からDNAを抽出し、PCRを行ったところ、ヒト特異的DNAが検出され、ラット肝内でヒト細胞が存在することが証明され、ラット肝内でヒトiPS由来肝細胞を増殖されることに成功した。このラット肝から肝細胞を抽出し、ヒト細胞にラット肝が10%程度混入していた。ラット肝の混入は下げるため、、Cris-Cas9を導入したラットを作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝不全に対する唯一の治療は肝移植であるがドナー不足は深刻で拒絶反応も問題となる。本人の細胞から人工肝臓が作成できればこれらの問題を解決できる。iPS細胞は再生医療への応用が期待されているが、人工肝臓の作成には至っていない。この原因は、iPS細胞から肝細胞を大量に作成できないからである。今回、我々はiPS細胞から肝細胞を作成し、免疫抑制ラットに移植することで、ラットの肝臓内で大量のiPS細胞由来肝細胞を作成することに成功した。このことにより臨床に必要な大量の肝細胞を作成でき、iPS由来肝細胞が生体内でも十分に機能することが証明され、今後、肝不全への臨床応用に向けてブレイクスルーとなり得る。
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