研究課題/領域番号 |
19K18171
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
立石 渉 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (50722378)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | PD-1/PD-L1タンパク / 免疫チェックポイントタンパク / 大動脈弁石灰化 / PD-L1 / 大動脈弁 / 石灰化 / CD8陽性Tリンパ球 / CD163陽性マクロファージ / 大動脈弁狭窄症 / PD-1/PD-L1 |
研究開始時の研究の概要 |
大動脈弁狭窄症(AS)に対して、治療は手術療法のみであり、発症や進行を制御する治療薬はない。ASの発症・増悪因子として、CD8陽性T細胞由来のサイトカインによる局所炎症や、単球/マクロファージ系細胞の癒合により形成される破骨細胞活性化の関与が近年示唆されている。癌領域では、免疫チェックポイントタンパクPD-1/PD-L1シグナルがこれらの制御因子として注目されている。ASにおけるCD8陽性T細胞と単球/マクロファージ関連破骨細胞の意義とその制御メカニズムを解明するために、大動脈弁局所の石灰化、PD-1/PD-L1タンパク発現、CD8陽性T細胞、破骨細胞発現の関係を解析する。
|
研究成果の概要 |
大動脈弁石灰化を制御するシステムを解明することを目的として、ヒト大動脈弁組織において、免疫組織化学的分析を行った。 石灰化大動脈弁にて有意にPD-L1タンパクが発現しPD-L1の発現はCD8陽性Tリンパ球とCD163陽性マクロファージの浸潤と相関がみられた。大動脈弁狭窄症の重症度が高く、石灰化が強い組織においては、FOXP3陽性Tregの浸潤度は低く、CD8陽性Tリンパ球、CD163陽性マクロファージの浸潤度が高かった。弁の石灰化が存在すると免疫細胞浸潤と免疫チェックポイントタンパクの発現も強くなっていた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大動脈弁狭窄症において、大動脈弁の石灰化が存在する部位には免疫細胞浸潤と免疫チェックポイントタンパクの発現も強くなっていたという結果が得られた。このことから、大動脈弁石灰化に免疫チェックポイントタンパクが影響している可能性が示唆された。この制御因子を解明することで、今後の大動脈弁狭窄進行を抑制・治療することができる新たな薬剤が開発される可能性が見いだせた。
|