研究課題/領域番号 |
19K18272
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井浦 晃 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40467551)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | GABAA受容体 / α5サブユニット / Tonic電流 / tonic電流 |
研究開始時の研究の概要 |
全身麻酔後に発生する認知機能障害は、入院期間の長期化などの悪影響を及ぼす。そのため、全身麻酔後の認知機能障害の予防策ないし治療法を開発することは、非常に重要である。記憶・学習を司る海馬には、抑制性神経伝達に関与するGABAA受容体α5サブユニットが多く存在することが知られており、このGABAA受容体α5サブユニット選択的阻害薬の投与により、海馬の神経細胞の興奮性を増強することで、記憶・学習の効率を高めることができるのではないかと考えられる。本研究の目的は、GABAA受容体α5サブユニット選択的阻害薬が全身麻酔後の害に対する予防薬・治療薬として適切・安全に使用可能かどうかを検証することである。
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研究成果の概要 |
マウス術後疼痛モデルに対しブプレノルフィンを投与して鎮痛を行い、GABAA受容体α5サブユニット阻害薬であるL-655708を投与するL群と、対照として生理食塩水を投与するN群の2群に無作為に分けて観察した。行動実験の結果、L-655708が安全に投与可能であることを確認した。マウスより脊髄スライスを作成し、人工脳脊髄液で潅流した状態で脊髄後角SG細胞に対してホールセルパッチクランプを行い、細胞電流を記録した。0mVで電位固定し、ベースラインの記録を行った後、潅流液にL-655708を加え、GABAA受容体α5サブユニット介在性電流を測定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身麻酔後の認知機能障害の予防策ないし治療法を開発することは、非常に重要な意義を持つと考えられる。記憶・学習を司る海馬に多く存在することが知られているGABAA受容体α5サブユニットに対する選択的阻害薬の投与により、海馬の神経細胞の興奮性を増強することで、記憶・学習の効率を高めることができるのではないかと期待されている。 本研究では、マウスの全身麻酔術後疼痛モデルに対してGABAA受容体α5サブユニット選択的阻害薬を投与し、記憶・学習機能に対する効果を調べた。また、術後疼痛に与える影響を行動学実験及び脊髄スライスを用いたパッチクランプによる電気生理学実験で検証した。
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