研究課題/領域番号 |
19K18273
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
田口 真也 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (50803855)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ロクロニウム / 筋弛緩薬 / ターニケット / 虚血 / 細胞保護 / ヒポキサンチン / マロンジアルデヒド / 人工膝関節置換術 / 筋電図 / 筋音図 |
研究開始時の研究の概要 |
整形外科などで四肢の手術を行う際は、無血術野の確保と出血量の抑制を目的として駆血帯(ターニケット)による駆血が行われることが多い。また大動脈手術など他の手術でも血流遮断が行われる。しかし長時間の虚血は神経筋組織の損傷を引き起こすため、手術直後に横紋筋融解症を生じた報告や、術後長期的に神経障害や筋萎縮が残存した報告がある。 本研究の目的は、虚血に対する非脱分極性筋弛緩薬ロクロニウムの筋細胞保護効果およびそのメカニズムを明らかにして、より質の高い麻酔・周術期管理を患者に提供することで手術成績や術後の機能回復の向上に貢献することである。
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研究成果の概要 |
人工膝関節置換術を受ける患者を対象に、駆血前にロクロニウムを投与する群と投与しない群とで血液中HPX(hypoxanthine)の変化量を比較した。 2019年7月から2022年5月の間に43名で研究を実施し、研究プロトコルから外れた6名を除いた37名(ロクロニウム投与群19名、ロクロニウム非投与群18名)で 比較した結果、ロクロニウム投与群はロクロニウム非投与群と比較してHPXの上昇が有意に少なかった。本研究の結果から、駆血前にロクロニウムを投与するこ とで虚血の影響を軽減できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
虚血に対するロクロニウムの筋細胞保護効果を利用することによって、整形外科などの駆血を要する手術の他にも、血管手術、遊離筋皮弁手術、胸腹部外科手術などで筋組織を保護することができ、手術成績や術後の機能回復の向上に貢献できると考えられる。
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