研究課題/領域番号 |
19K18297
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
黒田 浩佐 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (50624409)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 高ヒスチジン糖タンパク / HRG / 術後合併症 / バイオマーカー / 周術期管理 / ELISA |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、高ヒスチジン糖タンパクHistidine-Rich Glycoprotein (HRG)に注目している。我々 は先行研究として集中治療室の患者でHRG値を測定し、患者群ではHRGが低下していること、そしてHRGが敗血症の診断マーカーとなり得る、さらに死亡予測を含めた重症度マーカーとして用い得るとの成績を得ている。本研究では、さまざまな手術を受ける患者を対象とし、手術前後にHRG値を測定することで推移を調べ、侵襲によって生じるHRGの変動を明らかにする。またその値と、全身状態や術後合併症の発生、在院日数やコストなどを比較検討し、周術期バイオマーカーとしてのHRGを調査する。
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研究成果の概要 |
本研究では、さまざまな手術を受ける患者を対象とし、高ヒスチジン糖タンパク(Histidine-rich glycoprotein: HRG)の周術期における変動を調べ、術後合併症発生の有無によって術後のHRG値に差があるかどうかを調査した。 術後に集中治療室に入室した成人150症例を対象として、術後1日目のHRG値を測定した。HRG値は、術後合併症発生群では非発生群に比べ有意に低値であった。更に、HRG値と術後合併症発生とに有意な関連を認め、HRG値は独立した術後合併症予測因子であるとの結果を得た。HRGは術後合併症予測マーカーとして活用できる可能性があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回術後患者における高ヒスチジン糖タンパク(Histidine-rich glycoprotein: HRG)を評価した。手術後に合併症が発生した患者群でHRGはより低値であるとの結果を得た。また、HRG値と術後合併症発生とに有意な関連を認め、HRGは術後合併症予測マーカーとして活用できる可能性があると考えられた。これら周術期のHRGに関する知見は、今までに報告がないものであり、国際学会での発表と、論文発表を行った。
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