研究課題/領域番号 |
19K18406
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
原 祥子 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (60772879)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | もやもや病 / 認知機能障害 / 拡散MRI / Neurofluid / 脳血管障害 / 脳微細構造 / ミエリンイメージング / 神経細胞障害 / 脳脊髄液 / MRI / 脳血流障害 / 血行再建術 / ミエリン / 軸索 / 小児 |
研究開始時の研究の概要 |
もやもや病は脳主幹動脈の進行性狭窄と慢性脳血流障害により小児および若年成人に認知機能障害を生じる。 ミエリンイメージングと拡散MRIはミエリン(髄鞘)含有量や神経細胞密度、ネットワーク構造の複雑さを画像化する技術である。 本研究は、小児・成人のもやもや病患者・健常人において、ミエリンイメージングと拡散MRIを撮影するとともに、認知機能検査を行う。これにより、小児・成人もやもや病患者のミエリン障害・神経細胞障害の病態および認知機能障害の関連を明らかにする。
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研究成果の概要 |
無侵襲なMRIによるミエリンイメージングを行い、成人もやもや病患者にミエリン障害が存在することを世界で初めて示した。また、同じく無侵襲なMRIで拡散MRIを撮影し検討することで、認知機能への影響はミエリン障害より神経細胞そのものへの障害が強いことを証明した。脳血流低下を改善するための脳血行再建術後の患者を検討することで、異常増加した脳実質水成分が手術により低下すること、手術後に認知機能が改善する患者は神経ネットワーク構造の変化がみられることを示した。こうした成果は国内外の学会で発表され、一流国際学術誌に英語論文で発表された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳血流低下によりミエリン障害が生じることは動物実験では示されていたが、もやもや病で示されたことはこれまでなかった。本研究は、もやもや病でミエリン障害が生じることを世界で初めて示した研究である。 もやもや病の手術前後の脳微細構造変化についても、脳実質水成分が変化することを示した報告が本研究が初である。脳実質水成分がなぜ変化するのか、はいまだ不明のため、今後更なる研究を継続検討する必要がある。 本研究で用いたミエリンイメージングと拡散MRIは、被曝も注射も不要で無侵襲なMRIを用いている。この手法が確立されれば、患者は負担なく脳微細構造評価を受けられるようになる。
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