研究課題/領域番号 |
19K18423
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
西川 拓文 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (10582116)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | くも膜下出血 / 早期脳損傷 / マトリセルラー蛋白 / バイオマーカー / ガレクチン-3 / マウス / 脳損傷 |
研究開始時の研究の概要 |
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の予後を改善するには、従来より注目されていた脳血管攣縮に加え、早期脳損傷と総称されるくも膜下出血特有の脳損傷を的確に診断し、早期に治療介入する必要がある。早期脳損傷は遅発性脳障害の原因になると考えられているが、その表現型に対する診断法が全くないため病態把握も不可能である。そこで、特殊な細胞外基質蛋白であるマトリセルラー蛋白の血中濃度を測定することで、病態生理を反映したバイオマーカーとして活用し、マトリセルラー蛋白を分子標的としたくも膜下出血後の遅発性脳損傷に対する新たな診断法を開発すべく、基礎研究と臨床研究の両面からなる本研究を着想した。
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研究成果の概要 |
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血(SAH)の予後を改善するには、従来より注目されていた脳血管攣縮に加え、早期脳損傷(EBI)と総称されるSAH特有の発症直後から潜在性に生じる脳損傷を的確に診断し、早期に治療介入する必要がある。EBIは遅発性脳障害の原因になると考えられているが、現状では診断法が全くない。そこで、特殊な細胞外基質蛋白であるマトリセルラー蛋白と総称される一群の蛋白の血中濃度を測定することで、病態生理を反映したバイオマーカーとして活用し、マトリセルラー蛋白を分子標的としたSAH後の遅発性脳損傷に対する新たな診断法を開発するための基礎データを得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は、脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血発症後3日以内の急性期に測定する複数の血中マトリセルラー蛋白濃度単独あるいは組み合わせにより、その後に生じる遅発性脳損傷の原因病態を特定するための重要な基礎データになる。これらのデータはマトリセルラー蛋白測定診断キットの開発につながる可能性を秘めており、従来、不可能であったくも膜下出血後の遅発性脳損傷の早期診断法の確立に発展可能と考える。また、将来的には遅発性脳損傷の病態に応じた個別化治療が初めて可能となり、くも膜下出血の予後改善に繋がることが期待できる。
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