研究課題/領域番号 |
19K18490
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
片桐 洋樹 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50795028)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 半月板再生 / 幹細胞治療 / 作用機序の解明 / 再生医療 / 間葉系幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は現在行われている間葉系幹細胞(MSCs)をもちいた軟骨再生医療におけるエクソソームの作用機構を解明し、エクソソームの作用を増強する事によりMSCsをもちいた再生医療での個体差による成績不良例を根絶する事である。先行実験にてMSCs由来のエクソソームが軟骨再生に関与する事を示しており、本研究は次の3stepでおこなっていく。 ①由来組織の異なるエクソソームの軟骨再生におけるエクソソームの作用の違いの解明 ②由来細胞の異なるエクソソームのmicroRNA解析:軟骨再生に関与するmicroRNAの同定 ③当該microRNAを遺伝子導入で増強した細胞由来のエクソソームによる軟骨再生能の向上
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研究成果の概要 |
エクソソームはMSCs、軟骨細胞の増殖能、遊走能を共に増強した。エクソソームは半月板の再生を認めた。さらにエクソソーム移植早期で関節内でMSCsの分裂がエクソソームにより増加していいた。以上について日本整形外科基礎学会2019にて報告した。 MSCsと軟骨細胞の2種の細胞に対しエクソソームを投与し、RNAを抽出し、RNAシークエンスにより非投与群と比較してRNA発現を解析した。2つのRNAシークエンスの結果に対しバイオインフォマティクス解析を行い、エクソソームの組織再生に恒常的に強く作用する可能性のある候補因子を細胞内発現変動因子として同定した。以上について、現在国際誌に論文投稿中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、半月板や軟骨を病態の主体とする変形性膝関節症に罹患者数は非常に多く、幹細胞を用いた再生治療は急速に発展している。一方で、その作用機序に関しては不明な点が多く、更なる、再生医療の発展の障壁となっている。今回我々はその作用機序の一旦として、細胞から分泌されるエクソソームがホスト細胞の増殖能、走化性を向上する事とその機序を証明し、国際学会発表、国際研究雑誌に成果を報告した。これらの知見は今後、変形性膝関節症等で摩耗した軟骨、半月板を再生させる、幹細胞治療を増強するターゲットとなりうる。一方で、今後の更なる研究が必要と考えれ、今後の重要な継続研究課題である。
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