研究課題/領域番号 |
19K18498
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
王谷 英達 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60727965)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 軟部肉腫 / エピゲノム / 薬物療法 |
研究開始時の研究の概要 |
軟部肉腫は筋肉・脂肪・神経などの軟部組織から発生する間葉系細胞由来の悪性腫瘍でその起源組織等から50以上の組織型が存在する。発生頻度は全悪性腫瘍の1%未満であり希少がんに分類される。希少がんであるため新規治療薬の開発は行われず他癌腫治療薬の適応拡大が唯一の新規治療薬獲得の機会となっている。本研究の目的は大阪大学骨軟部腫瘍グループで樹立した患者由来細胞株および動物モデルを用いて、大阪大学薬学部付属化合物ライブラリー・スクリーニングセンターの協力の元に天然抽出物を用いたハイスループットスクリーニングを行い軟部肉腫の新規治療薬開発を行うことである。
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研究成果の概要 |
軟部肉腫は筋肉・脂肪・神経などの軟部組織から発生する間葉系細胞由来の悪性腫瘍でその起源組織等から50以上の組織型が存在する。本研究の目的はハイスループットスクリーニングを行い軟部肉腫の新規治療薬開発を行うことである。今回我々は軟部肉腫の一亜型である淡明細胞肉腫株に比較的効果が高い薬剤Aをハイスループットスクリーニングで同定し、作用機序の一つとして薬剤Aにより淡明細胞肉腫特異的融合遺伝子EWS-TAF1が抑制されることを発見した。残念ながら大阪大学独自のライブラリーである天然抽出物を使用したハイスループットスクリーニングでは抗腫瘍効果を示すコンパウンドは同定できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は希少癌である軟部肉腫の1亜型である淡明細胞肉腫に効果が期待できる薬剤をハイスループットスクリーニングを行い同定しました。またその作用機序の一端として本腫瘍特異的な癌遺伝子であるEWS-ATF1の発現を抑制することが確認できました。明細胞肉腫は抗がん剤の感受性が乏しく治療選択肢の少ない組織型であるため今回同定した薬剤についてさらに詳しく研究を行い、EWS-ATF1発現制御のメカニズムなど薬剤の作用機序を解明することにより淡明細胞肉腫に対する治療選択肢の幅を広げることが期待できます。
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