研究課題/領域番号 |
19K18538
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
高橋 真治 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (80735605)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 脊椎 / 手術 / 脂肪由来幹細胞 / 熱損傷 / 癒着 / 神経 / 脊髄 / 神経損傷 / 脂肪幹細胞 / 神経根損傷 / 医原性 / 腰椎 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、「腰椎術後下肢症状の残存・再燃」の原因の一端である医原性神経障害の治療法を構築することである。以下の通り研究を遂行する。 1.医原性神経障害モデル確立:神経根リトラクター、神経根周囲でバイポーラー焼灼止血による神経根障害の程度を経時的変化を評価し、再現性が良好なモデルを確立。 2.障害を防ぎ得なかった条件下でuADSCを移植し神経障害改善効果を検討する。 3.細胞死を組織免疫染色やRT-PCRを用いて評価する。
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研究成果の概要 |
脊椎手術において改善不良の一因として硬膜周囲の癒着や熱などによる神経損傷があげられる。本研究では動物を用いてそれぞれのモデルの作成、その予防対策を講じた。手術時の冷却やステロイド、脂肪由来幹細胞の局所投与を試行した。熱損傷モデルに関しては冷却水で神経損傷の予防効果がみられ、脂肪由来幹細胞で脱髄の予防効果を示唆する所見がみられた。硬膜周囲の癒着に関しては脂肪由来幹細胞の明らかな効果は認めなかった。本研究結果からは熱損傷に関しては有効な手段があげられたが、硬膜周囲の癒着に関しては更なる研究が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊椎手術では術後に症状が増悪する例や改善が乏しい例が散見される。その要因は多岐にわたるが一つとして熱損傷や神経周囲の癒着が考えられる。本研究ではその予防策を検討するために行われた。脂肪由来幹細胞は採取が容易で再生医療によく用いられる。本研究でも脂肪由来幹細胞による神経の脱髄予防が示唆された。しかし脂肪由来幹細胞は採取から培養まで1カ月以上要するため、今後は術後症状が増悪する例に対して使用可能かさらなる検討が必要である。
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