研究課題/領域番号 |
19K18565
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
藤井 将人 宮崎大学, 医学部, 助教 (10794373)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 去勢抵抗性 / PDX / IL13Ra2 / 去勢治療抵抗性 / prostate cancer / xenograft |
研究開始時の研究の概要 |
前立腺癌組織は肉眼的にその局在の判断が困難で、かつ同一標本内でも癌の性質が多様であり、目的の(例えば高悪性度のみ)腫瘍の採取が困難である。patient derived xenograft(PDX)モデルであるKUCaPシリーズは、去勢療法への反応性と遺伝子発現に多様性を有し、臨床における前立腺癌の多様性を再現している。このモデルの使用により目的の腫瘍の採取が可能である。その特徴を用いて、去勢療法に良く反応するモデルと、早期に抵抗性を示すモデルの遺伝子発現の比較を行い、去勢療法反応性予測マーカーの同定する事を目的とする。
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研究成果の概要 |
前立腺癌去勢治療抵抗性モデル(PDXモデル)において高発現であったIL13Ra2という分子に着目し、治療反応性予測マーカー(去勢抵抗性を予測する)となり得るかを検討した。IL13Ra2強制発現前立腺癌細胞株はアンドロゲン除去培地(去勢培地)において有意な細胞増殖を来した。動物実験においても腫瘍の生着率増大速度、去勢反応性において違いを認めた。また、治療前の前立腺癌患者サンプルを用いた免疫染色でも優位に後に治療抵抗性前立腺癌となった患者において有意にIL13Ra2免疫染色陽性率が高かった。IL13Ra2は前立腺癌治療効果予測マーカーとなりうる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行性前立腺癌に対する一次療法は去勢治療であるが、治療経過において去勢治療抵抗性となり増悪する前立腺癌が多くみられる。治療抵抗性前立腺癌に対しては複数の治療薬が存在し、早期の導入により治療効果が改善したなどの報告がある。しかし、去勢治療に対する反応性予測マーカーが無く、患者選択においての基準が困難である。今回検討したIL13Ra2は去勢抵抗性を予測し得る可能性があり、臨床応用されれば去勢治療抵抗性が予測される患者に予め適切な治療を受けて頂く事で、予後改善やQOL(生活の質)の維持に繋がる可能性がある。
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