研究課題/領域番号 |
19K18572
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
永堀 健太 東京医科大学, 医学部, 助教 (50759561)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 精巣 / 自己免疫精巣炎 / 精子形成障害 / 自己抗原 / 自己免疫性精巣炎 / 精巣炎 / 自己免疫 / 男性不妊症 / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
精子細胞・精子は自身の免疫系により異物として認識されるが、血液-精巣関門によって免疫系から完全に守られていると考えられている。しかし、ヒト特発性精子形成障害の精巣生検では、免疫グロブリン・補体沈着が認められる症例も多く、自己免疫機序が関与している可能性が高い。本研究では、[1]自己免疫性精子形成障害を惹起する自己抗原分子は何なのか? [2]同定された自己抗原分子は種を越えて自己免疫性精子形成障害を引き起こすのか?という自己免疫性精子形成障害発症の機序とその原因分子という疾患の核心に迫る。本研究の結果は、ヒト男性不妊症の「検査法の開発」および「予防法の確立」に大きな進歩をもたらす。
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研究成果の概要 |
男性不妊症の約60%は特発性精子形成障害であり、特発性精子形成障害の精巣生検においては、リンパ球浸潤などが認められる症例も多く、何らかの免疫操作が関わっていると考えられている。しかしながら、これまでに自己免疫精巣炎が惹起される自己抗原の詳細は明らかになっていない。本研究では精巣自己抗原候補分子(Hspa4lやGit1)によるマウスへの免疫化が実験的自己免疫性精巣炎(EAO)を誘発することを明らかにした。また、Hspa4lとGit1に対する液性免疫と細胞性免疫の両方がEAO発症と密接に関連していることを実証し、ヒト男性不妊症の診断のためのバイオマーカーとして応用できる新たな可能性を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特発性精子形成障害の精巣生検において、免疫グロブリンや補体沈着が認められる症例、つまり自己免疫性精子形成障害は多く報告されているが、その原因となる自己抗原の詳細については未だに不明である。本研究では実験的自己免疫精巣炎を誘導する因子を発見した。本研究の成果は、自己免疫性精巣炎の病因を理解するための新しいアプローチ法を提供し、自己免疫に基づく精子形成の障害に対する新しい診断法および検査法・治療法など新たな技術開発に対する重要な基礎的知見を提供する。
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