研究課題/領域番号 |
19K18578
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
八重樫 洋 金沢大学, 附属病院, 助教 (00835275)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 前立腺癌 / リンパ節転移 / 腫瘍微小環境 / 腫瘍随伴マクロファージ / ケモカイン |
研究開始時の研究の概要 |
日本人では前立腺癌の骨転移とリンパ節転移では予後に大きな差が見られない。リンパ節転移研究による転移機構の解明も骨転移研究と同様に重要である。前立腺癌細胞は様々な癌微小環境で細胞間相互作用によりCCL2やCCL22などを分泌する。これらは癌細胞を活性化する。リンパ節転移の予後の悪さは最終的に静脈への流入を介して転移している可能性を示唆する。途中のリンパ節転移で癌の進展を阻止できれば予後が改善する余地もあると考えられる。本研究ではリンパ節転移内でのケモカインと免疫寛容に焦点を当て、前立腺癌リンパ節転移促進機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
前立腺癌の転移で最も多い部位は骨、次いでリンパ節であるが、研究の多くが骨転移に焦点を当ててきた。実は骨転移とリンパ節転移では予後に大きな差が見られない。リンパ節転移研究による転移機構の解明も骨転移同様に急務である。本研究ではマクロファージと前立腺癌細胞のリンパ節内での細胞間相互作用により、CCL2とTGF-b1のautocrine /paracrine作用を介して、AKTやERKの活性化を誘導し、前立腺癌の遊走能が亢進する可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リンパ節転移進展機構は未だ難解であり、全貌の解明が急がれる。本研究の成果から、腫瘍随伴マクロファージをターゲットとした抗ケモカイン治療、あるいはこれらの所謂センチネルリンパ節への到達を目論んでの術中投与などの応用が期待できる。M1a症例に対しては骨盤内リンパ節転移のみならず、その中枢の遠隔リンパ節転移に対するターゲット治療が有効である可能性が考えられる。傍大動脈や縦郭リンパ節であってもその部位で転移を食い止めれば、鎖骨上リンパ節~静脈を経由した転移を阻止できる可能性がある。
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