研究課題/領域番号 |
19K18585
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構岡山医療センター(臨床研究部) (2021) 岡山大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
和田里 章悟 独立行政法人国立病院機構岡山医療センター(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構 岡山医療センター(臨床研究部), 医師 (80833277)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | Diamond-like carbon / スツルバイト / バイオフィルム / キャピラリーフローセル / 尿路留置カテーテル / 尿路感染症 / 尿路結石 / Diamond-like carbon(DLC) / 交流高電圧プラズマCVD装置 |
研究開始時の研究の概要 |
3種のDLCコーティングのうち、酸素付加とアンモニア付加DLCについては親水性と表面電荷のコントロールを目的として、ガス混合率とコーティング時間に関する条件を複数設定してコーティングした材料を準備する。バイオフィルム形成および結石付着を阻害する作用を、キャピラリーフローセルシステムとリン酸アンモニウムマグネシウム(スツルバイト)生成モデルで定量的に検証し、最適なDLCコーティングの種類と条件を決定する。最適なDLCコーティングを施した尿管ステントと、対照として非コーティングステントをブタ尿管に留置し、ステント閉塞の有無、バイオフィルムと結石の形成について比較検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では細径カテーテルの内腔にDiamond-like carbon (DLC) コーティングを成膜する事により、カテーテル表面への細菌バイオフィルムの形成および尿路結石の付着を抑制する効果が示された。バイオフィルムの抑制効果は14日間にわたって持続すること、DLCコーティングは尿や細菌の曝露下においても、数ヶ月にわたって安定することも示された。ミニブタを用いたDLCコーティングカテーテルの尿路留置実験では、閉塞無く21日間の留置ができ、尿道粘膜に炎症所見は認めず高い安全性が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
尿路の閉塞や排尿障害に対して尿路に留置されるカテーテルは細菌バイオフィルムや尿路結石により予定外に閉塞してしまうことがある。本研究では、新世代のコーティング基材であるDiamond-like carbon(DLC)を尿路カテーテルへ応用し、尿中におけるバイオフィルムと尿路結石の抑制効果を証明した。DLCカテーテルは尿中でも長期間剥離や変性を起こさず、尿路カテーテルの医学的課題を解決する有望な技術であることが示された。
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