研究課題/領域番号 |
19K18593
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
加藤 実 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (30711684)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 前立腺癌 / アンドロゲン受容体 / 去勢抵抗性前立腺癌 / ドセタキセル / 去勢感受性前立腺癌 / 薬剤抵抗性 / ARスプライスバリアント / AR-V7 |
研究開始時の研究の概要 |
去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)に対する新規抗アンドロゲン剤の耐性機序の一つとして知られるアンドロゲン受容体スプライスバリアント7(AR-V7)の、タキサン系化学療法耐性に及ぼす影響については未だ知られていない。そこで本応募課題では、独自に樹立したAR-V7 drivenかつドセタキセル耐性を獲得したCRPC細胞株を用いて、AR-V7とタキサン耐性の関連性について検討する。またアンドロゲンレセプター(AR)N末端を標的とすることで、抗アンドロゲン剤およびタキサン耐性を獲得したCRPCに対する未知なる治療戦略を開拓する。
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研究成果の概要 |
本研究ではAR-V7の発現とタキサン耐性の関連性について評価を行った。まずAR-V7を恒常的に発現しエンザルタミド耐性を示すCRPC細胞株LNCaP95からドセタキセル耐性を獲得したLNCaP95-DRを樹立した。LNCaP95-DRにおいてドセタキセルとカバジタキセル間に交差耐性を認めたが、AR-N末端標的薬のEPI-002は、LNCaP95-DRの細胞増殖を親株であるLNCaP95同等に抑制したことから、AR-N末端標的薬はエンザルタミド抵抗性かつタキサン抵抗性を示すCRPCに対する有効な治療法となり得る可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで去勢抵抗性前立腺癌に対して有効性を示す薬剤 (エンザルタミド、アビラテロン、アパルタミド、ダロルタミド、ドセタキセル)がホルモン感受性のある転移性前立腺癌の治療に前倒し使用できるようになり、これまで以上に去勢抵抗性前立腺癌の治療は複雑化しつつある。初回治療の治療選択肢が増えた一方で、二次治療以降の治療薬は限定的であるため、新規治療薬の開発は非常に重要であることは言うまでもないが、本研究はこれまでに臨床応用されていない薬剤の未知の作用機序を明らかにした点で意義が大きいと考えられる。
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