研究課題/領域番号 |
19K18619
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
伊藤 淳 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (80466557)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | CTC / PD-L1 / 腎細胞癌 / 尿路上皮癌 / 前立腺癌 / 腎細胞がん / 尿路上皮がん / 前立腺がん / リキッドバイオプシー / 末梢循環がん細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
がんに対して全身治療をおこなっても、その薬剤が効果を示さないゲノム異常をもったがん細胞には効果がなく、がんの進展・転移を起こす。本研究は、このゲノム異常を調べる方法として、末梢血液中を循環しているがん細胞を捉えてゲノム異常を解析しようとする研究である。これにより、それぞれの患者に最適な薬剤選択を行ったり、早期に再発を予測したりするマーカーの同定を行う。
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研究成果の概要 |
今回我々は、血液中のがん細胞を捉える新たな方法(Microfluidics法)で、腎癌患者さんの血液の中からがん細胞を取り出し、その特徴を理解することで治療薬を選ぶ指標(バイオマーカー)が見つけられないかどうか、研究を行った。結果として、腎癌細胞は血液中に存在してもわずかであり、我々の新たな方法を用いても全例でがん細胞を捉えることは難しかった。また、とらえた細胞も体内のがんの状態をすべてを表現しているとは言えず、バイオマーカーとしての役割を果たすには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ほとんどすべてのがんにおいて、一つの細胞からがんが発生するのではないために、治療に対して薬物の反応性が異なることが生じる。しかし体内のあらゆる場所のがん組織を採取することは困難であり、近年採血した血液中のがん細胞を捉えるリキッドバイオプシーに期待が集まっている。 これまで血液中からの採取が難しいとされていた腎癌細胞だが、われわれの方法では全例ではないものの、ある程度細胞を捉えることができた。悪性度が高いから捉えられたというわけでもなく、その意義は現在のところ不明ではあるが、今後の研究によっていまは存在しない、腎癌治療選択のバイオマーカーとなりうることを期待したい。
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