研究課題/領域番号 |
19K18644
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
古宇 家正 広島大学, 医系科学研究科(医), 講師 (10794779)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 卵巣粘液性癌 / CDX2 / Reg IV / 5-FU / 卵巣癌 / 粘液性癌 / 5-フルオロウラシル / 薬剤耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
卵巣粘液性癌において、薬剤耐性に関する CDX2 の標的遺伝子として MDR1 に加えて Reg IV の発現調節を確認し、関連する EGFR/Akt/AP-1 シグナリング経路の活性とアポトーシスの抑制を解析する。新規レジメンとして、5-フルオロウラシル(5-FU)の有効性と抗 EGFR 抗体の効果を確認し、再発時や薬剤耐性獲得時の CDX2 の発現変化も確認することで、CDX2 をバイオマーカーとした個別化治療を確立していく。
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研究成果の概要 |
卵巣粘液性癌は化学療法に抵抗性で予後不良である。CDX2 をバイオマーカーとした個別化医療の可能性について検討した。細胞増殖やアポトーシスの抑制に関与している REG4 遺伝子に注目した。卵巣粘液性癌の臨床検体を使用し、免疫組織化学染色法によって、CDX2 と Reg IV の発現に相関関係を認めた。卵巣粘液性癌細胞株において、Reg IVの発現が CDX2の遺伝子導入により増強した。それに伴い、アポトーシスが亢進し、5-FUに対する感受性も増強した。以上より、卵巣粘液性癌では、CDX2 を介して REG4 の発現を調節している可能性が示唆され、5-FUを中心とした新しい化学療法が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣癌の治療には化学療法が不可欠であり、その奏効率は予後に大きく影響を与える。卵巣癌の標準レジメンであるパクリタキセルとカルボプラチンの併用療法が開発され、大きく予後が改善された。しかし、卵巣粘液性癌は、以前として他の組織型より明らかに予後不良である。本研究の結果から、卵巣粘液性癌では、CDX2 を介して REG4 の発現を調節している可能性が示唆され、5-FUを中心とした新しい化学療法が期待された。CDX2 をバイオマーカーとした卵巣粘液性癌に対する新規治療法の開発は、個別化医療につながり、非常に意義のある研究と考える。
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