研究課題/領域番号 |
19K18678
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
石田 洋一 自治医科大学, 医学部, 講師 (70772143)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 末梢血NK細胞 / 妊娠 / 網羅的解析 / 遺伝子 / microRNA / 着床 / 妊娠維持機構 / マイクロRNA / マイクロアレイ / 網羅的遺伝子発現解析 / 病態形成 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠初期と後期における母体末梢血NK 細胞を網羅的に発現比較したところ、多数の遺伝子に発現差があることを見出した。その後の研究で末梢血NK細胞数が卵胞期から黄体期にかけて増加するが、黄体期から妊娠初期にかけて減少することを発見した。母体血-絨毛の母子間インターフェースでは、末梢血NK細胞も存在していることから、母体血NK細胞が黄体期や妊娠初期にも母児免疫寛容に寄与していると考えた。卵胞期、黄体期、妊娠初期の血液から末梢血NK細胞を分離し網羅的遺伝子・microRNA発現解析を実施し、母児免疫寛容の機構解明の基盤データを構築するとともに、原因不明の早産、不育症などの病態解明につなげる予定である。
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研究成果の概要 |
母体末梢血NK細胞が着床や妊娠維持機構に関わっているという仮説を立て実験を開始した。今回、卵胞期、黄体期、妊娠初期におけるNK細胞のマイクロアレイを施行した。その結果、各比較において多数の発現変動を認めたため、母体末梢血NK細胞が着床や妊娠維持機構に関わっている可能性が示唆された。卵胞期-黄体期ではCDK9等、黄体期-妊娠初期ではIL-10、MMP9、DUSP13等、卵胞期-妊娠初期ではIL-18、MMP9、DUSP13等の遺伝子発現の変動を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の検討で、妊娠前から妊娠初期にかけて母体末梢血NK細胞(pNK)の多数の遺伝子発現の変動を認めた。この結果から、pNKが着床や妊娠維持機構に関与している可能性が示唆された。このことは、いまだ病態が完全に解明されていない着床不全、不育症やまた早産、妊娠高血圧症候群、常位胎盤早期剥離など、妊娠に関わる疾患の原因解明や治療の向上につながる可能性がある。
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