研究課題/領域番号 |
19K18715
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
宮本 守員 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 産科婦人科学, 講師 (90738923)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 卵巣癌 / 卵巣明細胞癌 / Grading system / 予後 / 遺伝子変異 |
研究開始時の研究の概要 |
卵巣明細胞癌は既存の化学療法に対する奏功が低く、予後不良な卵巣癌の一つであり、新規治療の開発が必要です。本研究は、その卵巣明細胞癌を対象として、病理学的にさらなる詳細な分類を構築して、卵巣明細胞癌の中でもより予後不良なものを抽出します。そして、その分類と背景に存在する遺伝子背景を検討します。本研究の成果が出れば、新規治療法の候補がわかり、日常診療に寄与するものと考えております。
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研究成果の概要 |
卵巣明細胞癌を10%の充実部を有するまたは線維芽細胞の増生を伴い浸潤する33症例をHigh grade とし、それ以外の93症例をLow gradeの2つに分類した。High Gradeは、無増悪生存期間(ハザード比3.02, p<0.01) 及び全生存期間(ハザード比4.61, p<0.01)の予後不良因子であった。 平均遺伝子変異量は、High grade群(9例)は29.2 Mutation/MbでLow grade群(6例)で4.18 Mutation/Mbであった。ARIAD1AやPIK3CAのmutationを含むいずれの遺伝子変化もGrading systemとの関連はなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本検討において、卵巣明細胞癌における予後を反映する形態学的なGrading systemの確立は可能であったが、背景遺伝子の相関関係はなかった。 しかしながら、卵巣明細胞癌は非常に遺伝子変異量の低い癌種の可能性であることが抽出された。卵巣明細胞癌の遺伝子変異量に関しての報告はあまりなく、遺伝子変異量は、免疫チェックポイント阻害剤のバイオマーカーとして役立つとの報告もあり、その点に関しては重要な情報が抽出されたと考えられる。今後の治療に役立てるような開発が必要である。
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