研究課題/領域番号 |
19K18728
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
山口 裕貴 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (60837821)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | メンブレンパッチ法 / リキッドバイオプシー / エピジェネティクス解析 / liquid biopsy / エピジェネティック解析 |
研究開始時の研究の概要 |
切除後の迅速病理で断端に癌の残存を認めないにもかかわらず局所再発する、すなわち、顕微鏡的に確認できない癌や異形成の存在が疑われ、分子生物学的手法による切除断端、深部断端の癌残存有無の評価が必要である。 本申請は口腔癌切除後の深部断端における残存癌組織の有無を病理学的手法のみに頼らず、『メンブレンパッチ法』によるDNA採取、術前の組織生検(tissue biopsy)、採血からのDNAメチル化解析を併せ、より精度の高い診断法の確立と術中短時間DNAメチル化解析の実現を目標とし、“手術室からベンチそして手術室へ”とつなぐ「臨床へのリアルタイムな還元」を目指した斬新な研究である。
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研究成果の概要 |
初年度は、メンブレンパッチ法による舌癌症例のDNA採取を3症例に行った。DNA量は、腫瘍側が平均1.91ug/ml、正常側が平均1.19ug/mlであった。次年度は、メンブレンパッチ法に改良してサイトブラシ法を導入した。中咽頭癌、舌癌症例のDNA採取を8症例に行った。メンブレンパッチ法と変わらないDNA収量を得ることができた。最終年度は、このDNAをバイサルファイト処理し、 E-cadherin, GALR1, TAC1, COL1A2 のメチル化の状態をQ-MSP法にて評価した。最終的には、術中病理検査と同様の時間内でサイトブラシ法による迅速分子生物学的解析は可能であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
切除後の迅速病理で断端に癌の残存を認めないにもかかわらず局所再発する、すなわち、顕微鏡的に確認できない癌や異形成の存在が疑われ、分子生物学的手法による切除断端、深部断端の癌残存有無の評価が必要である。 本申請は中咽頭癌、舌癌症例の切除後の深部断端における残存癌組織の有無を病理学的手法のみに頼らず、『メンブレンパッチ法』によるDNA採取と『サイトブラシ法』によるDNA採取を比較し、術中短時間HPV解析とDNAメチル化解析の実現を施行し、分子生物学的迅速解析法の確立のための基礎でデーター蓄積を行い、臨床へのリアルタイムな還元の可能性を証明した。
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