研究課題/領域番号 |
19K18759
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
木下 崇 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00648462)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 口腔癌 / マイクロRNA / エクソソーム / バイオマーカー / 血清 / small RNA sequence / 細胞外小胞 / microRNA / プロファイリング |
研究開始時の研究の概要 |
口腔癌患者の再発転移を治療前に予測するバイオマーカーを探索すべく、血清中エクソソーム中に含まれるmicroRNA (miRNA)のプロファイリングを行う。再発群と無再発群のプロファイルを比較し、再発群で有意に発現上昇しているmiRNAを再発転移マーカーの候補として抽出する。続いてこれらmiRNAについて血清とペアで採取した手術検体の癌組織および正常組織における発現の比較を行い、癌組織で発現上昇しているmiRNAについて細胞株を用いて機能の解析を行う。癌遺伝子としての機能が明らかになったmiRNAについては、更にパスウェイ解析を行い口腔癌の再発転移に関係する分子機構の解明を試みる。
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研究成果の概要 |
エクソソームと呼ばれる細胞外小胞は癌を含む様々な細胞から分泌されており、その中にはマイクロRNAという遺伝子の発現を制御する核酸が含まれており、他の細胞に情報伝達を行っている。今回口腔癌患者さんの手術治療前の血清からエクソソームを抽出し、全てのマイクロRNAに関して網羅的な発現解析を行った。再発をきたした患者さんと再発をきたしていない患者さんで比較した結果、miR-154-3pおよびmiR-764が再発をきたした患者さんの手術前の血清で発現上昇していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔癌において手術治療後の再発および転移は大きな予後不良因子であり、それを予測するバイオマーカーの発見と分子メカニズムの解明は急務である。今回行われた研究では術前の3mlの採血から再発の予測を行おうとするものであり、より低侵襲な方法で再発・転移を予測できる可能性が示唆された。また血清エクソソームから同定された再発予測マイクロRNAは腫瘍での発現においても予後不良因子となることが示され、層別化医療に向けて意義のある研究成果となったと考える。
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