研究課題/領域番号 |
19K18777
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
宮田 遼 札幌医科大学, 医学部, 助教 (00610875)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 唾液腺癌 / 正常唾液腺管上皮細胞 / GBP-1 / 3細胞間タイト結合分子 / angulin-1/LSR / p63シグナル / 悪性化 / HDAC阻害剤 / p63陽性唾液腺癌 / 3細胞間タイト結合分子 / cingulin / p63/TGF-β/JNKシグナル / ヒト唾液腺上皮細胞 / タイト結合 / 上皮バリア / 炎症性サイトカイン / IgG4関連疾患 / 唾液腺管上皮バリア機能 |
研究開始時の研究の概要 |
唾液腺癌は頭頚部癌の中でも稀な腫瘍で,手術治療が基本となるが,切除不能例や遠隔転移を認める症例に対しては有効な治療法が確立されていない。Guanylate binding protein-1(GBP-1)は,癌細胞の増殖や浸潤に深く関与する細胞間接着装置であるタイト結合の発現を調整しており,近年では乳癌における新たな治療標的分子として注目されている。本研究では,唾液腺腺管上皮細胞を用い,GBP-1が唾液腺癌の病態においてどのような役割を担い,癌細胞動態にどのような影響を及ぼしているか,分子生物学的手法を用いて検討を行い,唾液腺癌の新たな治療法の開発につながる基礎的知見を得ることを目標とする。
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研究成果の概要 |
唾液腺癌は全頭頚部癌のうち比較的稀で,切除不能例や遠隔転移例に対して新規治療法が望まれる。今回我々は、IFNγにより特異的に誘導されるGuanylate binding protein-1 (GBP-1)の唾液腺癌の悪性化における役割を正常ヒト唾液腺上皮細胞およびヒトp63陽性唾液腺管癌細胞株(A253)を用いて検討した。正常唾液腺管上皮においては、GBP-1はバリア機能を含めた上皮ホメオスターシスの維持に重要と考えられた。p63陽性唾液腺癌においては、p63/TGF-β/JNKシグナルを介したタイト結合分子が癌の悪性化抑制に関与し、治療にはHDAC阻害剤やシグナル阻害剤が有用と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、GBP-1の唾液腺癌の悪性化における役割を解明できただけでなく、唾液腺癌の新規悪性化の機序解明により治療法の開発にも有用であった。
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