研究課題/領域番号 |
19K18821
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
|
研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
山田 健太郎 金沢医科大学, 医学部, 助教 (60722642)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 嗅上皮 / エストロゲン / 加齢 / 成長因子 / 神経成長因子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、若年閉経モデルマウスで見られた嗅上皮再生遅延が、老年マウスでも同様に見られるか否かを検討することである。これまでに老年マウスを用いて嗅上皮再生を検討した研究はあるが閉経モデルによる低エストロゲンの観点から検討した研究はなく独自性の高い研究である。
|
研究成果の概要 |
感冒後嗅覚障害は嗅覚障害の原因の中で、2番目に多く、特に閉経期前後の中高年の女性に多い疾患とされているが、その理由はわかっていない。以前我々は卵巣摘出術を施行した若年雌マウスにメチマゾールによって嗅上皮傷害を生じさせたところ、擬手術群に比して傷害初期で嗅上皮再生が遅延した事を報告した。本研究の目的は、老年マウスにおいて卵巣摘出群と擬手術群と嗅上皮の再生速度を比較し、閉経および加齢によって嗅上皮の再生速度が遅延するメカニズムを解明することである。実験の結果、老年卵巣摘出マウスにおいては、嗅上皮再生に有意差はなかった。卵巣摘出による影響よりも加齢による要因が大きかったのではないかと考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感冒後嗅覚障害が中高年の女性に多い理由は先の研究からエストロゲン低下の影響が示唆されているが、加えて加齢の要素も検討する必要がある。本研究ではエストロゲン低下に加え、加齢要素を加えた検討になるが、嗅上皮傷害後の再生には有意差はなく、加齢の要因が大きかったものと推察される。臨床においては嗅覚障害が生じ時間経過したのち受診することも多いが、今回の結果より加齢の嗅上皮再生に与える影響が大きいことから社会に対する早期受診の啓発になると考える。
|