研究課題/領域番号 |
19K18840
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
竹本 大輔 金沢大学, 医学系, 助教 (70833044)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 前視野緑内障 / 光干渉断層計 / 上下非対称性 / 早期発見 |
研究開始時の研究の概要 |
緑内障は、加齢により増加する疾患であり、現在の日本での失明原因の第一位を占めている。今後ますます進む高齢化社会での緑内障診療においては、慢性進行性疾患である本症をいかに早期に発見し失明を防ぐかが、最重要課題であるであることは明確である。近年、光学診療機器の発達により早期緑内障に関しての様々な知見が得られているが、緑内障発現の最初の徴候については未解明である。我々はこれまでの横断的または縦断的な調査により、黄斑部網膜内層の「上下非対称性」に着目している。今回の研究では、緑内障の早期診断を目指した最適な画像診断法の探索が第一目標である。さらには自動診断プログラムでの超早期診断法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
緑内障は進行すると最終的には失明に至りうる比較的有病率の高い疾患であり早期発見が極めて重要であるが、早期の段階では自覚症状が乏しく受診が遅れたり、従来からの眼底写真による定性的な検査では見逃されることがある。光干渉断層計を用いて、緑内障病理の特色のひとつといえる「上下非対称性」に着目し、早期発見に有用な指標を考案し、国内外の学会発表を経て論文化しその成果を発表した。 また新たな展開として、緑内障所見の表出部位によって分類し、指標を使い分けることで、更に検出能を高めることが出来ることを国内学会にて発表した。この成果についても論文化を現在すすめている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緑内障では、欠損した視野を回復させる方法は存在せず、進行を遅らせることが治療の目的である。そのため早期発見が極めて重要であるが、初期~中期では自覚症状がほとんどないうえ、眼底写真での定性的評価では判定医によって判断がばらつくうえ、極早期例での検出能が高くなかった。今回考案した、光干渉断層計による定量的判定の検出能は、緑内障前段階(前視野緑内障)においても極めて高い。発表論文などによって眼科医の認知が近年高まっており、今後検診などのスクリーニングにおいても活用が期待される。
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