研究課題/領域番号 |
19K18843
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
佐々木 慎一 鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (30745849)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 白内障術後眼内炎 / 出血性閉塞性網膜血管炎 / 抗菌薬前房内投与 / timely iodine法 / 16S r-RNA PCR / 術中ヨード洗浄 / 眼表面細菌叢 / 術前減菌法 |
研究開始時の研究の概要 |
白内障術後眼内炎は、眼科手術において最も忌むべき合併症である。しかしその発症頻度は本邦では0.04%と非常に稀であるために、その機序や予防対策を至適化することは困難である。 本研究は、白内障術後眼内炎の発症予防対策の理論的背景を細菌ゲノムの観点からアプローチし、かつ予防対策の功罪を毒性及び無菌性炎症の観点から解析する。予防対策の理論的背景を提供し、将来の眼内炎予防対策の改変及び至適化に貢献できると考える。
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研究成果の概要 |
白内障術後眼内炎は、眼科手術において最も忌むべき合併症である。しかしその発症頻度は0.04%と非常に稀であり、その機序や予防対策を至適化することは困難である。眼内炎予防対策は多岐に渡る。術前抗菌薬点眼、術中抗菌薬点滴、術終了時においては抗菌薬結膜下注射や前房内投与が施行されている。本研究ではそのメリット、デメリットの詳細を明らかにするとともに、術中ヨード洗浄の有効性を検証した。さらに、欧米では広く行われている抗菌薬前房内投与の眼内炎予防効果を検証した。特にバンコマイシン前房投与後に起こり得る出血性閉塞性網膜血管炎の発症機序として、抗菌薬とホストの免疫反応により起こる機序を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
白内障手術は広く行われているが、その併発症として術後眼内炎が重篤な合併症として知られている。そこで眼内炎の予防措置を講じる上で、どういった手法が有用であるかを評価した。予防措置の新たな提案として、術中ヨード洗浄の検証を行い、簡便かつ有用に行うことを示した。また、予防措置として有望な方法として抗菌薬の前房内投与を明らかにした。さらに前房内投与を行う上で、まれであるが重篤な合併症としての網膜血管炎がいかにして起こり得るかを明らかにした。これにより、将来のより有効かつ簡便な手法の確立に向けて、重要な知見を得ることができた。
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