研究課題/領域番号 |
19K18847
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中島 圭一 熊本大学, 病院, 特任助教 (90836339)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 網膜神経節細胞 / 緑内障 / インターロイキン-6 / 可用性インターロイキン-6 / アデノシン受容体 / IL-6 / アデノシン / 神経保護 |
研究開始時の研究の概要 |
緑内障は本邦における失明原因の第1位であり、40代以降の20人に1人が罹患している。世 界的にも2040年には11180万人に上るとされ、大きな社会問題である。現在、緑内障の治療方針は眼圧下降のみであり、治療に難渋する症例は多く、緑内障の本態である網神経経節細胞(RGC)へアプローチする治療の確立が急務である。緑内障において、RGCの細胞体が生存していれば、軸索の再生を誘導することで視野障害の進行を抑制できる可能性がある。本研究は、炎症性サイトカインの一つであるInterleukin (IL)-6に注目し、軸索伸長・再生のメカニズム、アデノシン受容体との相関関係を解明していく。
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研究成果の概要 |
緑内障において、RGCの細胞体が生存していれば、軸索の再生を誘導することで視野障害の進行を抑制できる可能性がある。本研究は、炎症性サイトカインの一つであるInterleukin (IL)-6に注目し、軸索伸長・再生のメカニズム、アデノシン受容体との相関関係を解明していくことである。我々は本研究機関中に生後8日のラットより採取した純度の高い網膜神経節細胞(RGC)にIL-6と可用性IL-6(sIL-6)を添加することによりRGC軸索伸長が促進されることを明らかにした。また、アデノシン受容体A3受容体アンタゴニストであるMRS1191でRGC軸索伸長が促進されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緑内障は本邦において中途失明原因の第1位であり、緑内障の克服はQuality of Lifeの改善のみならず、社会経済的にも重要である。現在、緑内障の治療方針は眼圧下降であるが、眼圧は良好であるにも関わらず視野障害が進行する症例が存在し、緑内障の本態である網神経経節細胞(RGC)へアプローチする治療の確立が急務である。緑内障において、RGCの細胞体が生存していれば、軸索の再生を誘導することで視野障害の進行を抑制できる可能性がある。本研究期間中にいくつかのサイトカインがRGCの軸索伸長を促進することを明らかにした。本研究が進めば、RGCにアプローチする新たな治療確立への手助けとなる。
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