研究課題/領域番号 |
19K18896
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
三村 真士 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (90733436)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 甲状腺眼症 / chymase / 眼窩線維芽細胞 / Chymase / 眼窩脂肪 / バセドウ病モデルマウス / キマーゼ / 線維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
甲状腺眼症に対してChymase阻害剤を用いた分子標的療法の可能性を模索する。ラットおよびマウスの甲状腺眼症動物モデルの眼窩軟部組織にChymase活性が上昇していることを確認し、Chymase阻害剤を投与して、その活性化抑制作用を得ることができるか評価する。これによりChymase阻害剤が甲状腺眼症の種々の症状の原因である眼窩内軟部組織の線維化を抑制できるかを研究する。また、甲状腺眼症の手術時に切除したヒト眼窩内組織を用いて同様の評価を行い、Chymase阻害剤による甲状腺眼症治療の可能性が確認された場合には、将来的に臨床使用できる創薬の可能性を期待する。
|
研究成果の概要 |
甲状腺眼症は人的、経済的な面から大きな社会的な損失をきたす自己免疫性疾患である。近年の甲状腺眼症治療は、従来の抗炎症療法や手術療法に加えて、より効率的な分子標的療法が注目されてきている。本研究では、組織の線維化に関わるchymaseという酵素に注目して、甲状腺眼症モデルマウスおよび、手術時に破棄するヒト眼窩軟部組織の解析を通じて、新たな分子標的療法のきっかけを模索した。結果、モデルマウスは甲状腺ホルモンの上昇を認めたが、眼部の炎症を認めず、chymase活性の分析をするにまで至らなかった。ヒト眼窩組織の解析については、甲状腺眼症群と非甲状腺眼症群とにchymaseの発現に有意な差はなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究成果からは、残念ながらchymaseを介して甲状腺眼症に対する新たな分子標的療法を開発するきっかけを見出すことはできなかった。しかし、本研究を通じて、甲状腺眼症の動物モデルの作成について、今後さらに造形を深めるきっかけとなり、研究発展の足場をつくることができた。また、ヒト軟部組織を用いた研究については、さらなるデータの蓄積により、新たな知見を見出す可能性があり、総じて有意義な研究であった。
|