研究課題/領域番号 |
19K18934
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
加茂川 留理 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70749324)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | リンパ浮腫 / 原発性リンパ浮腫 / 先天性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、Twist2ノックアウトマウスの胎仔に外科的侵襲を加えると先天性リンパ浮腫が誘発されることを偶然見出したことを起点に、新規のリンパ浮腫のモデル開発、病態解明を目指すものである。外傷刺激により特にマクロファージの性質や機能に変化が生じ、リンパ管の形成に異常が起こると想定される。先天性リンパ浮腫に関する新規の知見を開拓し、リンパ浮腫の新たな治療方法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
リンパ浮腫に対する新規治療方法開発のためには、適切なマウスモデルの開発が必須である。本研究では、マウス胎仔に手術侵襲を加えることによって胎仔の全身性リンパ浮腫を誘発する新たなモデル開発が行われた。胎生13日目のマウスを手術によって子宮外へ脱出させて腹腔内へ留置することにより、約7割の頻度で全身性の浮腫が誘発されることが示された。Twist2ノックアウトマウスにおいて浮腫の程度が強く、またその病態メカニズムには胎盤血流の変化が関与していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リンパ浮腫に対する現行の治療は不十分であり、特に先天性や原発性のリンパ浮腫は治療抵抗性であり、新たな治療方法の開発が求められている。そのためには適切な浮腫モデルの開発により病態を解明する必要がある。先天性リンパ浮腫のマウスモデルについては、過去に特定の遺伝子変異を伴うマウスの報告は散見されるものの、野生型マウスに浮腫を誘発するモデルの報告はほぼ存在しない。本研究では胎仔に外科的侵襲を加えることで高率に浮腫が誘発されることが示され、今後の病態解明に役立つものと考えられる。
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